2021年02月19日

丸元淑元: ミネラル考〜現代人が忘れがちな栄養素を考える

丸元淑元: ミネラル考〜現代人が忘れがちな栄養素を考える
......鉄欠乏性貧血や有害ミネラルの中毒なら誰の目にも明らかな異常とわかるが,もっとマイルドなミネラルの不足や欠乏は実態がつかみにくい。それだけやっかいな研究分野なのだが,次のような日常的不健康状態がミネラルの不足で起こる可能性が指摘されている。
☆からだがだるく,エネルギーが不足している感じがする。すぐ疲れる。無気力。
☆すぐ風邪をひきやすい,一度ひくと治りにくい。
☆落ちつきがなくちょっとしたきっかけでイライラしやすい。緊張しやすくストレスに弱い。
☆集中力が長く続かない。もの覚えが悪い。
☆頭がよく痛む。
☆筋肉が硬い。よくけいれんしたりつったりする。
☆血圧が高い。心臓が弱っている。動悸・息切れがする。
☆血糖が上がりやすい。
☆油っぽいものを食べていると思わないのに血中のコレステロール値や中性脂肪が高い。
これらはどれも身近な不健康状態だから,いくつも当てはまった人がいるはずだ。
黒ゾーンのミネラル不足の発生数が水から出ている氷山とすれば,灰ゾーンは水面下の部分といえる。そのほうがみにくいのは間違いない。カナダで行われた調査では,調査されたグループのうち鉄不足は2%にすぎなかったのにマイルドな鉄不足は17%だった。
■カルシウム
......豆にもカルシウムの多いもの,少ないものがあるが,一番カルシュー厶源としてすぐれているのは大豆である。大豆加工食品は一般にカルシウム含有量が多い。カルシウムだけに限らずミネラル源として考えると,家庭つくる「大豆のもやし」と「小豆のもやし」をぜひお勧めしたい。これは芽の長さが身体よりも短く,豆の半分よりも長いというところまで発芽させて約15分蒸しただけのちの。塩もしょう油も加えずにそのままおいしく食べられる。
この自家製のモヤシは栄養的に,ミネラルに関してだけでも以下のようなメリットがある。
☆豆類にはミネラルの吸収を防ぐフィチン酸が含まれているのだが,発芽することによってフィチン酸が壊れる。だから、ミネラルをより効率よく吸収できる。
☆発芽することによって調理の時間を短縮できる。
☆栄養素がふんだんにあるので深い味があり調味料が要らない。
豆類の最も重要な栄養的特徴の一つとして高カリウム低ナトリウムだということ。外食や加工食品ばかりたべ手いると,どうしても高ナトリウム,低カリウムの方向へミネラル摂取のバランスが崩れてしまうのだが,豆類はこのシーソーを反対へ押し戻す力があるのだ。
だが甘辛い煮豆にしてしまうと,豆は一気に高ナトリウム食品になり,ますますバランスを悪い方向に崩す。.....
■マグネシウム
硬水が血圧を下げる
岡山大学の小林純名誉教授は1957年,世界中の研究者を驚かせる調査結果を発表した。日本中の河川の水質を調べた結果,酸性の水質(軟水といってもいい)の地域では脳卒中や高血圧の患者が多く,アルカリ性の水質(硬水)の地域では逆に少ない傾向があると報告したのだ。それまで高血圧と飲料水の関連を指摘した研究は世界にも例がなかった。これに触発された海外の研究者も同じような調査を開始し,米国でも水の硬度の低い州ほど心疾患の死亡率が高まるという顕著な相関が認められた。州ごとの比較ではおおざっぱすぎるという指摘もあって,都市で比較する研究も行われたが,ここでも水の硬度と心疾患の関連は明らかだった。
水の硬度は水の中にふくまれるカルシウム塩とマグネシウム塩の合計によって決められるものだから,心疾患のリスクが高いという「軟水の地域」は「カルシウムとマグネシウムをとりにくい地域」といい換えてもいい。そこで研究の焦点は水の中の個々のミネラルと心疾患の関連の追究に移ってきた。.....マグネシウムはカルシウム・チャンネルの開き具合を調整する性格があるわけで,筋肉の緊張と弛緩のバランスを最終的にコントロールしているのはマグネシウムといえる。カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れると,血管の筋肉だけでなく,からだ中の筋肉の収縮の障害,筋肉がけいれんする,ひきつる,硬直する,しびれる,ピクピクするなどはその典型的な症状である。
カルシウムと血圧に関しての研究の一つの限界は,骨とカルシウムの場合と同様,カルシウムだけを与える実験設定に問題がある。骨をつくるメカニブムと同じように血圧のコントロールにも多くの栄養素が関与しているので,こうした栄養素数定をトータルで考えないと本当に効果のある血症対策にはならない。
■鉄
鉄と学習能力
鉄不足が子どもの心理行動に与える影響も最近注目されてきている。
勉強ができない,
集中力がない,
すぐにイライラする,
暴れて手がつけられない
といった問題児たちは鉄を不足させているために落ちついた行動ができないのかもしれないのだ。貧血として表に現れている鉄の欠乏だけでなく,倉庫の鉄が減っているレベルの鉄不足でも,子どもたちの脳波を乱す形跡が認められている。
子供が問題児になってしまう原因の一つに有害なミネラルの過剰が指摘されていることはすでにお話しした。鉄の不足はこうした有害なミネラルの過剰と水面下で関連している可能性もある。というのもカドミウムや鉛などの有害なミネラルと鉄は小腸で吸収されるときに同じ運び屋タンパク質に運ばれているらしいのだ。だから鉄をたくさんとっていればそれだけ鉛とカドミウムが吸収されにくくなるし,鉄が少ないと有害ミネラルはどんどん吸収されるという関係らしい。都会で暮らしている現代人に実際におこりそうなのは環境汚染で有害ミネラルはやたらに入ってくるのに鉄はそれほどとれない,それでますます鉄の吸収が悪くなる。......
■亜鉛
亜鉛と味覚
「食べものの味がわからなくなる」
「風邪をひきやすくなるし,ひくと治りにくくなる」
「けがをした時に傷の治りが悪くなる」
「髪の毛が抜ける」
「男性なら性的に弱くなる」
こうした変化は,年をとれば誰にでもおこる避けようのない老化現象だと考えている人もいる。しかし本当はたった一種類の微量ミネラル「亜鉛」が不足しているためにおきている変化なのかもしれない。実際どれも血中の亜鉛レベルの低い人におこりやすいものだし,亜鉛をサプリプリメントで補給すれば十分改善が期待できることも報告されている。....
ー丸元淑元,ミネラル読本,新潮文庫,

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posted by datasea at 08:39| Comment(0) | H 医師健康オタク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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