2020年08月04日

大島絵美: 熱さでクタクタ.....夏バテ=自律神経疲労,脳疲労のしくみと療法

大島絵美: 熱さでクタクタ.....夏バテ=自律神経疲労,脳疲労のしくみと療法
脳が疲れる「脳疲労」とはどのような状態?
■脳疲労の状態とは?
「脳疲労」は “脳が疲れて、正常に機能しなくなっている状態”です。
イメージしやすいのは筋肉痛です。
筋肉を脳に置き換えて考えてみましょう。
過度な運動をして筋肉を動かしすぎると、筋肉に炎症が起きて筋肉痛になりますよね。
筋肉痛の程度にもよりますが、起きたり寝たり、階段を登ったり降りたり、日常的に動作をすることも辛い!なんて、経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
「脳疲労」も考え方としては筋肉痛と同じです。
脳を使いすぎることで、脳に炎症(活性酸素)を蓄積させてしまう状態です。
活性酸素が溜まり「酸化ストレス」の状態になると、有害な作用が引き起こされます。※2
脳疲労は、脳が操っている自律神経に有害な作用が加わり、自律神経が正常な機能を果たせなくなってしまっている状態ということができます。
■脳疲労の原因となる「自律神経」の働き
脳疲労は自律神経が正常に機能していない状態ですが、この自律神経とは一体どんな働きをする神経なのでしょうか。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つの反する神経で成り立っています。
交感神経・・・日中に身体を活動的に動かしたり、興奮させたりする神経。
副交感神経・・・交感神経とは逆に、夜など休息を摂る時に身体をリラックスさせる神経。
呼吸器・循環器・消化器の臓器は、この自律神経のスイッチで、活動的に動かしたり、リラックスさせて休息を摂ったりと、バランスをとりながら身体の状態を保っています。
全てのからだの機能を司る自律神経が「酸化ストレス」にさらされることで、身体の不調を起こす引き金となってしまいます。
脳を整え、脳疲労を回復させることによって、身体的な症状の改善が見られる可能性があるとも言えます。※3
■脳の疲労度をチェックするための2つのサイン
「飽きる」「眠くなる」は疲労の2大サインです。
これらのサインが出ているときは、疲れているのかもしれません。
長時間のデスクワーク、パソコン作業で、脳を使い続けると、頭がぼんやりする、首や肩が凝るといった症状を「飽きた」という感覚を感じたことはありませんか? この「飽きた」という感覚が、脳疲労のサインの1つです。「これ以上、この神経細胞を使わないで!」というアラームが、「飽きる」という感情になり現れると言われています。※4 疲労アラームを早期に感じ取り改善することで、判断ミスの回避や作業の効率を向上させることができます。作業をしていて「飽きたな」と感じたら、まずは休息を摂る、違う作業に切り替えるなど、脳の疲労を溜める前に、早め早めに解消するよう心掛けましょう。
脳の疲労が溜まり、脳が身体の生体アラームとして効かなくなると、疲れが溜まっていることすら感じなくなってしまいます。疲労感を感じなくなると、人体としてもっとも危険な状態で、過重労働で重篤な病気、または過労死につながることがあります。
日本の一般成人の60%、人口の3分の1が慢性疲労を抱えているようです。※2 働き過ぎによる「過労死」にならないよう、早めに自分自身の身体のSOSサインに気付き、こまめに解消していくことが大切です。
■脳疲労の原因とは?
では、なぜそんなに脳が疲れるのでしょうか?
それは、高度に発達した情報社会の中で、インターネットやスマートフォンの普及により、
情報が光の速さで飛び交い、現代人が1日に触れる情報量が増加しているからです。
総務省が2009年度に、日本で流通している情報量を推定した結果、1日DVD約2.9億枚分にも達するという調査結果を報告しています。※4
簡単にコミュニケーションが取れ、情報の溢れた便利な時代になりました。
しかし、一つ一つの問題に対する速い判断が求められたり、情報の処理が追いつかなかったりすると、大容量の情報処理を一気に行うことになり、脳が処理しきれない状態となってしまいます。
■脳の疲労を回復させる5つの方法
脳が疲労を感じることで「痛み」「疲れ」「気持ちの沈み」など、身体へ様々な影響を及ぼしています。
こうした症状を改善するためには「脳を整える」意識を持ちましょう。
日常生活に簡単に取り入れられる脳の疲労の解消法をご紹介します。
□睡眠の質をあげる
睡眠は昔から「バランスの良い食事」・「程度な運動」と並んで、健康的な生活を送る上での基本の一つです。
そして、脳を疲労回復する上でも、最も簡単にでき、重要な疲労解消法は、良質な睡眠をとることです。
・ノンレム睡眠が脳の疲労を回復させる
睡眠には、大きく分けてレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があり、交互に現れます。
レム睡眠では、脳が活発に動いて起きた状態で、身体は弛緩され、休んだ状態になります。
一方、ノンレム睡眠は大脳も身体も寝ている状態で、頭の疲労を芯から回復している状態です。
ノンレム睡眠では体と大脳の疲労を回復しているだけでなく、入眠3時間後には成長ホルモンの分泌が活発になります。
成長ホルモンは、年齢と共に分泌量は減りますが、肌や筋肉の疲労回復など、細胞の修復に役立っています。※5
・睡眠の質をあげることが大切
厚生労働省のガイドラインによると、適切な睡眠時間は25歳〜45歳までは約7時間、45〜65歳までは6.5時間、65歳以上は6時間ぐらいと提唱されています。※6
しかし、脳疲労の回復には睡眠時間の長さだけではなく質の良い睡眠をとるのがポイントです。
質の良い睡眠をとるためには、仕事から帰宅した夜の時間の過ごし方が大切になってきます。
・睡眠の質をあげるには、入眠前の環境を整える
音楽やテレビをつけたまま寝ると、脳が休まらないので、なるべく静かな環境が理想です。光を浴びると脳は活性化されてしまいます。
寝室は、遮光のカーテンを使用する、雨戸を閉めるなど、光を遮断して明るすぎない照明を使用するようにしましょう。
入眠前にはブルーライトを発する、パソコン・テレビ・スマートフォンの使用はなるべく避け、目から刺激が入らないように意識してみましょう。※2※4
・入浴は寝る1~2時間前にぬるま湯で
人は体の深部体温が下がるタイミングで、脳が眠気を強く感じます。
入眠する1〜2時間前に入浴すると入眠しやすくなります。
38〜40度程度の、ぬるめのお湯にみぞおちくらいまで入る半身浴で、時間は10〜15分程度がおすすめです。
熱めのお湯に肩まで浸かってしまうと交感神経が優位になり、自律神経の疲れを誘発してしまいます。
ぬるま湯は副交感神経が優位になるので、リラックスして就寝に適した環境へ導いてくれます。※2
□食事でも脳疲労は回復する
食べ物によって身体ができていると言っても過言ではないほど、健康的な身体を作るためには栄養素が必要です。
タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルの五大栄養素の他にも、疲労回復につながる食材を上手に選んで、バランスよくプラスしてみましょう。
・鶏肉やマグロに含まれる「イミダゾールペプチド(以下、イミダペプチド)」
疲労を引き起こす原因となるのは、活性酸素による酸化ストレスです。酸化ストレスには「イミダペプチド」を意識してみてはいかがでしょうか。イミダペプチドは、人や動物の骨格筋や脳にある、2種のアミノ酸結合体の総称です。骨格筋や脳は、日頃の活動で、活性酸素が発生しやすく疲労も蓄積しやすい部位ですが、イミダペプチドは、その骨格筋や脳で再合成されて、抗酸化作用を発揮します。
渡り鳥が、長時間疲れずに羽を動かし続けることができるのは、羽を動かす筋肉である胸肉に、抗疲労成分のイミダペプチドが大量に含まれているからです。※7 イミダペプチドは、1日あたり200mg、最低2週間ほど摂取し続けることで抗疲労効果を発揮するようです。200mgのイミダペプチドは、鶏の胸肉であれば100g食べることで摂取できます。
鶏肉以外には、マグロやカツオなどの大型魚にもイミダペプチドは多く含まれています。
・柑橘系に含まれる「クエン酸」
クエン酸も抗疲労に作用する成分としてあげられます。クエン酸は、レモンやグレーププルーツなどの柑橘系・梅干し・酢などの「酸っぱさ」の酸味を持つ食品に豊富に含まれています。クエン酸の抗疲労効果は、イミダペプチドとは違ったメカニズムで作用します。通常、細胞が酸化ストレスによりエネルギー不足になると、疲労が蓄積していきます。
しかし、この時にクエン酸を摂取すると、クエン酸がエネルギーを産出して疲労感を軽減します。※4
クエン酸で疲労の軽減には繋がりますが、疲労の元の活性酸素の発生は防げません。活性酸素を放置しておくと酸化ストレスにより疲労が蓄積してしまいますので、酸化ストレスに影響のあるイミダペプチドと、疲労感を軽減するクエン酸と、異なるタイプの栄養素を組み合わせて摂取することがポイントになります。なおかつ「疲れを感じる前から、日常的に摂取して予防する」ということがとても重要だと言えるでしょう。※2
疲労回復を軽減できる栄養素を理解して、食生活に上手に取り入れ、ストレスなく脳の疲労を解消していけたらいいですね。
□「瞑想」で脳の疲労を解消する
瞑想と聞くと少し怪しげなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、瞑想の歴史は古く、身体のリラックス感を増大させ、精神的なバランスの改善や病気の治療などにも利用されてきました。※9 瞑想を行うことで、脳の「前頭前皮質」という部分が活性化されます。前頭前皮質は、前頭前野とも呼ばれ、集中力・記憶力・意思決定といった認知能力に関係する領域です。認知能力は「脳の実行機能」とも呼ばれ、高いパフォーマンスを出すために最も大切な能力で、瞑想にはこの認知機能を向上させる働きがあります。瞑想をする上で、大切なポイントは「調身」「調息」「調心」の3つです。
・「調身」=姿勢を整える
背筋を伸ばしたら、肩の力を抜いてリラックスしてみましょう。ふだん、猫背の人が背筋を伸ばそうとすると、緊張して肩が上がりがちになります。一度肩をすくめるように力を入れてから、脱力してストンと肩を落とすと、適切な姿勢を作ることができます。椅子に座って行う場合は、両足は床につけて、両手は太ももの上に置いて軽く握りましょう。
目は閉じてもいいですし、瞼を少し開く半眼にして、1mくらい先をぼんやりみても良いでしょう。
・「調息」=呼吸を整える
5秒くらいかけて鼻から息を吸い、10秒から15秒かけてゆっくりと、鼻か口から、息を吐きましょう。
・「調心」=集中・観察・心を整える
基本的な調心は、一つの対象に集中するもので「集中瞑想」と呼ばれています。集中瞑想は、自分の呼吸や目の前にある対象物など、ひとつの対象に注意を集中させます。瞑想をしたことがない人は、この「集中瞑想」から始めて、最初は呼吸に集中するのが、良いでしょう。※4
□小まめに小休憩をとる
仕事の作業中でも、自動車の運転の最中でも「飽きた」と言うサインは脳疲労の最初のサインです。
この最初の疲れの兆候が現れると、脳の情報処理能力が下がります。
疲れた脳が「これ以上使わないで」という信号を送っているので、一旦作業をやめてトイレに立つ、ちがう作業に取り替える、と気分転換をしてみるのが良いでしょう。
3時間ごとに15分の休憩を入れるよりも1時間ごとに5分ずつ、休息を入れる方が、脳の情報処理の低下も防ぐことができ、パフォーマンスの低下を未然に防ぐことが可能だと言えるでしょう。※2
背筋を伸ばして、ゆっくり呼吸をする習慣づけを
・ゆっくり呼吸をする効果
パソコンやスマートフォンを使うと、背中が曲がって猫背になりやすくなります。
背中が曲がっていると、横隔膜を使うことができないので、自然と呼吸が浅くなり、脳へ十分な酸素を送ることができません。※2
また、息を吸うときには交感神経が、息を吐くときには副交感神経が優位になっているので、リラックスした状態を生みやすいのです。
ゆっくり息を吐くと、体内に二酸化炭素がたまります。
血液中に二酸化炭素が行きわたると、幸せな気分をもたらす神経物質であるセロトニンの分泌量が増加します。
セロトニンは、気分や感情の高ぶりを抑え、衝動的な行動を抑制する効果があるので、ストレスやイライラが取り除き、心をゆったりした状態に導いてくれます。※4
・ゆっくりと深い呼吸をする方法
深い呼吸のポイントはゆっくり呼吸を吐くことです。
5秒くらいかけて鼻から吸い込み、吐く時は口・鼻のどちらからでもいいので10秒から15秒くらいかけてゆっくり吐き出します。
1日に緊張状態や興奮状態の時間が長いほど脳は疲れるので、小休憩を挟みながら姿勢と呼吸を整える時間を作ってみましょう。
■まとめ
脳疲労の原因や解消法をご紹介いたしました。
なかなか疲れが取れず悩んでいる方は、「脳疲労」をチェックしてみても良いかもしれません。
イライラやストレスから解放され「今日も一日疲れたな」そんな口癖の一言から、「充実した一日だった」と思えるように、日常生活の中で「疲れにくい脳」を整えていくのが良いでしょう。
無理のないように生活習慣の改善を心掛け、日常生活の質を上げていけたらいいですね。
監修者大島絵美

ヘルスケアポイント
https://point-g.rakuten.co.jp/healthcare/articles/2020/life_brain_tired/







※1 「脳疲労とは」/脳疲労概念 BOOCS公式サイト/2019年6月3日現在
https://boocs.jp/about/nouhirou
※2 「全ての疲労は脳が原因」/梶本修身/集英社/2016年4月第1刷発行/2019年6月4日現在
※3 「脳から身体を治す」/久賀谷亮/朝日新聞/2018年2月第1刷発行/2019年6月4日現在
※4「疲れない脳を作る生活習慣」/石川善樹/プレジデント社/2016年2月発行/2019年6月8日現在
※5睡眠が健康に与える影響―睡眠は「時間」も大事だが「質の良さ」が最も重要!』/OMRON All for Healthcare /2019年6月15日 現在
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/141.html
※6「健康づくりのための睡眠指針2014」/厚生労働省健康局/2019年6月14日現在
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
※7「食事で疲れをとる」/大阪市立大学 健康科学イノベーションセンター/2019年6月8日現在
http://www.chsi.osaka-cu.ac.jp/project/tire/meal.html
※9「瞑想とは」/厚生労働省「総合医療」情報発信サイト/2019年6月4日現在
http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c02/07.html

ヘルスケアポイント
https://point-g.rakuten.co.jp/healthcare/articles/2020/life_brain_tired/





2018/05/10
疲労の正体は自律神経のサビつきだった!【ストレス性疲労をオフしようA】
東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生にお話をうかがう連載。前回は、“隠れ疲労”について触れましたが、第2回では疲労の正体に迫ります。「それって、体育の授業で習った○○が原因なのでは?」そう思われた方には、ちょっと驚きの新事実が。女性ならばシミ・シワを引き起こす原因の一つでおなじみの、あの物質こそがカギを握っていたのです。
■「疲労の原因は乳酸」の誤解
運動をして疲れるのは「筋肉に乳酸が溜まるから」と、子どもの頃に聞いた、あるいは学んで記憶している人は多いかと思います。しかしこの乳酸の疲労原因物質説、あまり知られていませんが、近年の数々の研究によって誤りであることがわかりました。では、本当の原因は何か? それは「活性酸素」です。呼吸により取り込まれた酸素が体内で変化し、他の体内物質を酸化させるパワーが強力になった酸素の総称を、「活性酸素」と呼びます。
体内に取り込まれた酸素は、約1〜2%が活性酸素に変化するため、呼吸をしている以上は体内で発生し続けています。例えば免疫細胞の白血球は、活性酸素を放出することでウィルスなどの敵を攻撃して私たちを守っていますが、体にとっていい影響ばかりではありません。「シミやシワなど肌老化を招くもの」、あるいは「生活習慣病を引き起こす」として広く知られているように、その強力さゆえ、過剰に発生すると体を作るために必要な細胞までも酸化させてしまうのです。
■疲労の正体、それはサビついた自律神経が発するアラート
朝出がけに子どもがぐずって遅刻しそうになった、会議でいやなことがあったなど。イライラを紛らわせようとネットサーフィンをしていてこの記事にたどり着いた方。今脳内では、まさに活性酸素が発生中かもしれません。ストレスを受けて自律神経のバランスが崩れ、片翼である交感神経が興奮すると、脳では大量の酸素を消費し、その分神経細胞内で活性酸素が大量に発生します。すると、何が起こるか。自律神経細胞の酸化、言い換えれば“サビつき”です。
屋外で雨風にさらされていた自転車のギアがサビて、動きが悪くなった状態と言えばイメージしやすいでしょうか。自律神経は、呼吸や心拍など、ヒトが生きる上で重要な機能の司令塔です。対人関係、強度な運動、気候などさまざまな外的ストレスによりその中枢がサビつき、機能が低下すると、「これ以上のストレスや体への負荷は、体にとって危機」であるという信号を発信。それがさまざまな不調となって心身に現れます。このアラートこそが「疲労」の正体であり、自律神経疲労=ストレス性疲労そのものなのです。
取材・執筆:オフラボ 監修:梶本修身 『寝ても寝ても疲れがとれない人のためのスッキリした朝に変わる睡眠の本』(PHP研究所)

オフラボ
https://mediplus-lab.jp/contents/detail/2162/






36.暑い夏を元気に過ごそう!〜夏バテ予防・対処法〜|一般財団法人 京浜保健衛生協会
保健師便り
2019.08.05 11055view
青い空、白い雲。   夏はイベントも多く、活動的に過ごされている方もおられるでしょう。一方で、暑い日が続いて気力と体力が奪われ、何だか調子が悪い…といういわゆる“夏バテ”の方もいらっしゃるかもしれません。今回は、これからも続く暑い夏を元気に過ごすための夏バテ予防とその対処法のおはなしです。
■夏バテってどういうもの?
夏バテは『夏の暑さにより身体が衰えた状態』を指す用語です。夏負け、暑気あたりなどとも言われます。夏に起こす体調不良の総称なので人によって出る症状は様々ですが、倦怠感や疲労感、食欲不振などが多いようです。
■原因
何といっても“暑さ”そのものが原因となりますが、暑さから引き起こされる以下の要因が組み合わさることで夏バテになると考えられます。
・自律神経の乱れ
自律神経は、様々な内臓器官の働きを調節する自分の意志ではコントロールできない神経で、体温調整も担っています。猛暑の屋外からエアコンで冷えた室内に戻るなどの急激な温度差が繰り返されると、この自律神経に大きな負担をかけることになります。自律神経の乱れは身体の種々の不調に通じてしまいます。
・水分不足
夏は体温を下げるために汗を多くかき、体内の水分と塩分(電解質)が失われて脱水状態となることがあります。脱水状態では、体をめぐる血液の量が不足し、心臓や腎臓に負担をかけたり、細胞に必要な栄養素がいきわたらなくなることで身体の動きを鈍くさせます。熱中症に移行する恐れもあり危険な状態です。
・睡眠の質・量の低下
エアコンの室外機や都市部の住宅密集化、自動車の排気ガス、アスファルトなどが原因で夜間も温度が下がりにくい現代では、熱帯夜が続くことも多く、眠りが浅くなって睡眠不足に陥ることがあります。心身の疲労を回復するために必要な睡眠の質・量が低下することで、不調を引き起こします。
・胃腸の冷え
暑さはそれ自体が食欲を減退させ、また、この時期は冷たい飲み物や食べ物を摂取しがちです。しかし、冷たいものばかり摂っていると胃腸が冷えて消化機能が低下してしまいます。消化機能の低下はさらなる食欲不振を招き、下痢をしたり、栄養の吸収が妨げられて栄養不足の状態になります。
■夏バテ撃退&予防法
・空調管理・体温調整
室内と屋外で気温差が大きくならないような調整が必要です。室内温度が28度程度になるように空調を設定しましょう。湿度が高くなると不快に感じるため、除湿機能を使うことも有効です。公共の場などでは空調が効いているときもありますので、はおるものを持ち歩いたり、冷風に直接当たらないようにするなどの工夫もよいでしょう。
・栄養のある食事
食欲不振などからくる栄養不足を補うため、少量でも栄養価の高い食事を心がけましょう。タンパク質やビタミン・ミネラル類を豊富に含んだものが理想です。梅干しや酢、レモンなどに含まれるクエン酸は疲れの原因になる乳酸の発生を抑えてくれます。
・水分補給
発汗は水分だけでなく、塩分(電解質)も同時に失っています。特に激しく汗をかいたようなときはスポーツ飲料や経口補水液などによる水分補給を行いましょう。ただし、これらは常飲すると糖分やカロリー過多になるので要注意。涼しい室内では常温か温かい飲み物にすると胃腸への負担が少なくなります。食事で摂れる水分以外に、1.0〜1.5リットルを200ml×6、7回にわけるなどしてこまめに飲むようにしましょう。
・休養
睡眠の質は眠り始めの3時間にぐっすり眠れているかに左右されます。寝室を快適な室温にして入眠をサポートしましょう。一晩中冷房をかけていると体が冷えることもあるので、タイマー・除湿機能の利用や、可能であれば寝室入口のドアや窓を少し開けて空気の流れを作ったり、扇風機の首振り機能を使う、寝具に冷感マットやござ、吸・放湿性に優れた天然素材(綿、麻、絹など)を取り入れるなどのほか、氷枕で直接頭部を冷やすことも効果的です。睡眠不足を感じるときは昼寝を20分ほどとると疲労回復に役立ちます。
また、夏場もシャワーだけでなく湯船につかることでリラックス効果が期待できます。入眠を促す作用もありますから、ぬるめのお湯で身体を温めましょう。
・適度な運動
暑い時期は涼しい部屋でダラダラと過ごしてしまいがちですが、適度な運動を取り入れることで血流が良くなり、運動で上手に汗をかくことで体温調節もスムーズにできるようになります。また、体温を上げる必要がない夏場は基礎代謝が落ち、意外にも太りやすい時期でもあります。体力を維持するためにも体を動かす習慣はぜひ取り入れたいところです。
でも、運動したくとも夏は熱中症が心配ですよね。そんな時は涼しい屋内でもできる運動やストレッチを取り入れてみてはいかがでしょうか。
夏に運動を行う上での注意点
・空調のない部屋や閉め切った部屋では行わないでください。
・屋内でも熱中症は起こります。無理をせず、不調を感じたらすぐに対処しましょう。
(「京浜保健だよりvol15熱中症クイズ」)
・日中に屋外で過ごし、日光を長く浴びている場合は自分で思うよりも疲労が蓄積しています。夕方以降は体を休め、無理な運動は避けるようにしましょう。

一般財団法人 京浜保健衛生協会
https://www.keihin.or.jp/468/







「梅雨明けで"急に"暑く…」は熱波到来時に似たカラダの負荷に 警戒と対策を
永島計 | 体温や体液の問題にかかわる科学者、医師8/3(月) 18:50
8月の声を聞くとともに、梅雨明けが、そして暑い夏がやってきました。例年、この季節は熱中症が大きな話題になり、その被害者の数は様々な啓蒙活動にもかかわらず減っていく傾向にはありません。今年は、新型コロナ感染症の流行によって、大きな仕事や生活の様式が変化しています。これに伴い、熱中症の発症にも新たな要因が加わってくる可能性が予想されます。その対策をどうすれば良いのでしょうか?
熱中症の発症リスクをあげる要因には、”急に”や”はじめて”という言葉が頭につくものがいくつかあります。熱中症は、環境要因に基づくものと、個体要因に基づくもの、その2つが関係したものがあります。環境の要因には気温や湿度、日射の影響があります。実際、これらの要因は、暑さ指数(WBGT)として日常生活のリスク予想に用いられています(日本生気象学会、日常生活における熱中症予防)。しかし、同じ気温や湿度でも、熱中症の発症リスクは、夏前の方がずっと高いのです。まさに、”急に”暑くなった、”急に”日差しが強くなった今は、熱中症のリスクが高い時期であると言えます。特に、健康上の問題はなくても、おこりうるリスクです。悪天候や感染症対策のための運動不足を解消するために、”急に”ジョギングなどのやや負荷の高い運動を始めることもリスクを高めることになってしまします。新入生などは、部活動がやっとはじまって、”はじめて”やるスポーツに取り組むかもしれません。これも、リスクの一つになってしまいます。
”急な”暑さは、高齢者や、もともと健康に問題を抱える人たちに強い影響を及ぼします。暑さに対して体を守る身体的な能力(体温調節能)の問題も当然ありますが、季節にあわない衣服の選択をしていたり、エアコンの使用が適切に行われていなかったりする場合も多くみられるようです。いわゆる熱波は、日中の最高気温が例年より5度以上上回る日が5日間以上続く環境を示しており、多くの高齢者が熱中症の被害者となります。このような状態でなくても、1週間前には例年の気温より低い日がつづき、急に暑さが平年並みに戻った今の状況でも熱中症のリスクは大きくなります。いわば、今は熱波がやってきているのと同じ状態だと言えなくはありません。
実は暑さへの”なれ”、すなわち暑さに対する体の防御能力を獲得するには時間がかかることが知られています。日本のような四季のある場所に住んでいる人たちは、夏にはこの”なれ”を獲得し、冬になるとやがて失ってしまうことを繰り返しています。暑への”なれを”、科学用語では暑熱順化と呼びます。短期的にアスリートが暑さのなかで十分なパフォーマンスを維持するためのプログラムが提唱されてはいます。しかし、暑い中で1−2時間の運動を10日以上続けてやっと十分な効果が得られると報告されています。運動は暑さへの耐性を獲得する上で重要な要因ですが、一方で熱中症のリスクを上げる要因でもあります。
健康で運動ができる人であれば、あまり暑くない早朝や夕方おそくに、少し息が切れるぐらいの軽いジョギングや、速足でのウオーキングが有効です。高齢者も、身体的な問題がなければ、毎日、時間帯を選んだ散歩をして軽く汗をかくようにすることでも暑さへの強さを導いてくれます。ただし、若い人も、高齢者も、その効果は暑さよりも遅れて得られることを忘れないようにしてください。

Yahoo! JAPAN
https://rdsig.yahoo.co.jp/rss/l/bylines/all/RV=1/RU=aHR0cHM6Ly9uZXdzLnlhaG9vLmNvLmpwL2J5bGluZS9uYWdhc2hpbWFrZWkvMjAyMDA4MDMtMDAxOTE0OTMv








楽しく、お散歩ウォーキング♪
運動で自律神経を鍛えよう!
疲れた時に役立つ話春に読みたい疲れに効く話医師が語る「疲れに効く」話
“木の芽時”と言われる春は、昔から自律神経が乱れやすい季節とされています。そんな季節の備えとして、ぜひ取り入れたいのが、自律神経を鍛えてくれる運動です。気候も爽やかな春。楽しく体を動かして、自律神経を整えましょう!
<監修>
横倉恒雄先生(横倉クリニック院長)
1998年東京都港区芝に横倉クリニックを開設。健康外来サロンや脳疲労専門外来も開設し、脳科学をベースに女性のトータルヘルスを指導する。
著書に『脳疲労に克つ』(角川SSC新書)など。
■ストレスで自律神経が乱れる仕組みとは?
ストレスが脳に伝達されると、自律神経は次のようなステップを踏み乱れていきます。
@ 警告反応期
ストレスに対して戦闘モードになった状態です。交感神経が過剰に働き、血圧や血糖値が上昇します。また、腸が便を押し出すような活動(ぜん動運動)も鈍くなります。体が緊張状態にあるため、食欲もなくなります。
A 抵抗期
戦闘モードを続けたことで脳が疲れ、自然に防衛反応を起こしてしまいます。副交感神経が過剰に働き、血圧や血糖値は下がり、腸のぜん動運動が促進されます。リラックスしてエネルギーを補給しようとして、過食になりがちです。
B 疲弊期
抵抗期で脳にエネルギーを補給できなかった場合や、極度のストレスで防衛反応が追いつかなかった場合、緊張状態がエスカレートしてしまいます。
脳が疲労し、心身の不調が現れます。
食欲は、自律神経が今どの段階にあるのかを知る目安になります。例えば、「警告反応期」には食欲は低下しますが、その後の「抵抗期」になると、甘い物がやたらと欲しくなったり、過食気味になったりするなど、食行動に変化や異常が生じます。大切なのは、抵抗期でしっかりエネルギーを補給し、脳を満足させてあげること。脳はいったん満足すれば、自然に健康へと導いてくれますよ。
“気持ちよさ”や“達成感”が得られる運動がオススメ
運動は筋肉を鍛えるだけでなく、自律神経も鍛えることができます。自律神経の「交感神経」と「副交感神経」のレベルを上げてくれるので、ストレスへの抵抗力アップにもつながります。どのような運動でも良いのですが、運動中は負荷がかかって辛くても、それをやり終えた時に“気持ちよさ”や“達成感”が得られることが大事なポイントです。とはいえ、「運動して気持ちよいと思える人というのは、たいてい脳が健康な状態です。脳が疲労していると、運動する気にさえなりませんから」と横倉先生。そういう人は、無理して運動しようとするより、お散歩するぐらいのイメージで、まずはウォーキングから始めてみましょう。「好きなカフェまで歩いてみよう」とか、「いつもよりちょっと遠いスーパーに買い物に行こう」とか、運動を目的にしないのがコツです。
春の空気を感じ、五感を刺激しながらお散歩を楽しんでみませんか?
ー疲れに効くコラムpowered by リポビタン

大正製薬
https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/detail_22.html









2018年7月
夏バテを予防・解消する、疲労回復にお手軽スポーツのススメ
毎年夏になると、暑い日が続きますよね。この暑さのせいでだるさだけではなく、食欲がない、眠れない、疲れが取れないなどの症状を感じていませんか?
その症状、夏バテかもしれません。夏だから仕方ないとあきらめず、原因を知ることでできる対策があります。
「夏バテ」とは、どういう状態を指すの?
日本の場合、夏特有の環境、つまり「高温多湿」の環境が原因で、体の働きが正常に機能しなくなって起こる体調不良のことを、総じて「夏バテ」と呼びます。 では、夏バテにどうしてなってしまうのでしょうか? 私たちは暑さを感じると体温が上昇しますが、汗をかくことで体温を下げるよう、体温を調節しています。しかし、大量の汗をかく夏は水分だけでなく、ナトリウムやミネラルなど、体にとって必要な栄養素も、多く排出してしまいます。 汗をかくのは自律神経の働きによるもので、分かりやすくいえば、汗をかくように働くのが交感神経、汗をかかないように働くのが副交感神経です。また、胃腸の動きを止める方向に働くのが交感神経、胃腸の動きをスムーズに整えるのが副交感神経です。 しかし、真夏の屋外の気温や湿度と、空調のきいた屋内との気温や湿度の差を繰り返し感じることなどによって、自律神経の交感神経と副交感神経の切り替えが上手くいかなくなり、自律神経のバランスが崩れてしまいます。すると、体温調節が上手くできなくなるだけではなく、胃腸障害や睡眠障害などを起こすことが、夏バテの原因だといわれています。
■健康に夏を乗り切るには
暑い夏を元気に乗り切るためには、主に次の3つのことを意識すると良いでしょう。
食事
暑いからといって冷たいものばかりを食べたり飲んだりしていると、胃腸に負担をかけてしまい、胃腸不良の原因となります。また自律神経の乱れも、胃や腸などの消化器機能の不調を招きます。これにより食欲不振が引き起こされ、必要なエネルギーやビタミンなどが不足してしまいます。食欲がわかなくなるので、のどごしの良さやさっぱりした味覚に偏りがちになり、栄養バランスはさらに崩れてしまいます。バランスの良い食事を意識し、十分な栄養を摂ることで疲労回復を図りましょう。特にビタミン類を多く含む食品を取り入れることを、意識しましょう。
睡眠
睡眠には心身の疲労を回復させる働きがあります。適切な時間で質の良い睡眠を確保することで、健康な生活を目指しましょう。夜間に十分確保できない場合は20分程度の昼寝で補うようにしてみましょう。
運動
夏に限らず、普段から「自分は体力がない」と感じている人こそ、夏バテ予防として軽い運動を生活の中に取り入れることをオススメします。ここでいう体力とは、「冷えた環境への対応力」や「健康を維持していく力」のことです。軽い運動を習慣にすることで、夏バテに負けない体力をつけておくことができます。 また毎日の運動習慣は、エネルギーを消費し、食欲を増進するため、体力アップにもつながりますし、軽い疲労感により睡眠も取りやすくなりそうですね。
■おすすめのお手軽運動は?
夏バテは、交感神経が必要以上に優位になった状態といえます。自律神経のバランスを整え、副交感神経の働きを助けるためには、有酸素運動がオススメです。激しい運動ではありませんので、手軽に安全に行えますが、休養を取り入れながら、無理なく続けることが大切です。例えば、ウォーキングやジョギングが有酸素運動の代表例ですが、この場合もゆっくりで大丈夫。無理に早足になる必要はありません。「人と話ができて軽く汗ばむくらい」を意識すると良いでしょう。ラジオ体操や全身のストレッチなども、自宅でも気軽にできる運動です。 「運動するぞ!」と意気込まず、日常生活での活動にちょっと変化をつけるだけでも、効果が期待できます。エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を利用する、比較的涼しい時間に1駅分歩く、いつもよりすこしだけ早歩きしてみるものよいでしょう。 普段の生活の中で、できる運動を続けてやってみることで、暑い夏をより快適に過ごすことができたら、いつもより楽しい夏の生活になるかもしれません。 ただし運動には熱中症に注意が必要です。気温や湿度、服装に気を付け、スポーツドリンクなど水分や塩分補給をこまめに行いましょう。また、体調が優れないときには無理をせず、その日の運動は中止し、体調が復活したら再び始めるようにしましょう。 夏バテの状態は、熱中症になりやすい状態でもあります。十分注意しながら運動を行いましょう。
参考
(書籍)人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版 改訂第2版 日本維持新報社 総編集:坂井建雄(順天堂大学教授)、河原克雅(北里大学教授)国立障害者リハビリテーションセンター 「夏バテ」対策のススメ!http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php東京医科大学 薬剤部
お薬のしおり 夏バテとビタミンhttp://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/yakuzai/data/150.pdf福岡大学病院総合診療部 第12回学んで予防!≪福大病院 健康セミナー≫
夏バテや熱中症の予防についてhttp://www.hop.fukuoka-u.ac.jp/action/12_3.pdf日本医師会 健康の森 冷暖房と換気https://www.med.or.jp/forest/health/live/01.html逓信病院 健康情報 夏バテに負けない身体を作るにはhttps://www.hospital.japanpost.jp/health/health201108.html厚生労働省
運動規準・指針の改定のための検討資料
疾病予防および健康に対する身体活動・運動の高揚と実効性に影響する要因の1-2ページ目の効用の部分http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002q9dz-att/2r9852000002q9k7.pdf厚生労働省
健康づくりのための睡眠指針2014
4ページ目の第1条http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf

サワイ健康推進課
https://kenko.sawai.co.jp/body-care/201807.html






夏バテにはビタミンB群
きのこで菌活。
理由がわかれば怖くない!「夏バテ」の予防法
「夏場になると気分や体調がすぐれなくて……」という方も多いのではないでしょうか。今年の夏を元気いっぱいに楽しむために、今からしっかり夏バテ対策をしておきたいですよね。今週のトレンドコラムでは、モデルの仕事をしながらトライアスロンの選手として活躍する丹羽さんに、身体を健康に強く美しく保つための食に対する考え方について伺っていますが、「きのこで菌活。」では、管理栄養士の松岡里和先生に夏バテのメカニズムとその予防策、インナーケアの大切さについて教えていただきます。暑い季節をパワフルに乗り切るための秘訣とは……? 
−−−−−− 教えてくれたひと −−−−−−
松岡里和(ニュートリズム代表・管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・病態栄養認定管理栄養士)
総合病院や医療現場の管理栄養士として勤務し、栄養・給食管理、栄養カウンセリング、NST(栄養サポートチーム)など、チーム医療の実践に尽力。2万人以上の栄養カウンセリング実績を持つ。病院栄養士より独立後、管理栄養士によるコンサルティング事務所ニュートリズム【NUTRism】を設立。『栄養する。そして笑顔になる。』をコンセプトに、講演・セミナー講師、企業や飲食店のコンサルティング、レシピ・商品開発、書籍執筆、メディア出演、アスリートへの栄養サポートなど多方面で活動を行っている。
■夏バテの原因はズバリ“自律神経の乱れ”!
−− 編集部:暑さが増してきて、いわゆる夏バテの症状に陥っている方も多いと思います。夏バテと聞くと、「身体がだるい」、「食欲がない」といった身体の不調が思い浮かびますが、ほかにはどんな症状が挙げられますか?
−− 松岡:一般的には、全身の疲労感や倦怠感、無気力、イライラ、食欲不振、不眠、ふらつき……こういった夏場の体調不良のことをひとくくりにして“夏バテ”と呼んでいます。ですが特にはっきりとした医学的な定義があるわけではないのですよ。
−− 編集部:夏バテが無気力やイライラといった精神的な症状まで引き起こすとは思いませんでした。こういった不調に頭を悩ませている方も多いと思いますが、そもそも、夏バテはなぜ起きるのでしょうか?
−− 松岡:夏バテの原因は大きく分けて3つあります。1つ目は自律神経の乱れです。特に、室内外の温度差によって引き起こされる自律神経の乱れが、現代の日本人にとって一番の原因になっていると言われています。
−− 編集部:暑い外からエアコンで冷えた室内に入ることによる急激な温度変化が、夏場の体調不良を引き起こしているということですか?
−− 松岡:はい、そうですね。身体の体温調節は自律神経の働きによってコントロールされていますが、身体はその都度外気に適応しようとしますから、温度差が大きいとそのストレスによって自律神経が乱れてしまうんです。ただし、温度差がなければいいというわけでもありませんよ。冷えすぎた部屋にずっといると、今度は“冷え”によるストレスから自律神経がうまく働かなくなり、これもまた夏バテを引き起こす要因となってしまいます。
−− 編集部:なるほど、適切な温度管理が大切ということですね。では、2つ目の原因も教えてください。
−− 松岡:2つ目は、高温多湿の環境による体力の消耗や発汗の異常です。暑さによって体力が消耗すると、消化器官の機能低下が起きてしまうんです。疲労感やだるさ、食欲不振などの症状が起こりやすくなるのはこのためです。
−− 編集部:湿気が多いことも、夏バテに関係してくるのでしょうか?
−− 松岡:はい。多湿の状況だと汗の蒸発が妨げられ、発汗異常が引き起こりやすくなります。汗がうまく出せないと体内に熱がこもって体温調整がうまくできなくなるので、疲労感や倦怠感といった症状が助長されてしまうんです。
−− 編集部:なるほど。汗はしっかりかいたほうがいいんですね。
−− 松 岡:そうですね。汗をかくこと自体はとてもいいことですが、逆に大量にかきすぎると水分とミネラル不足による脱水症状を引き起こしてしまうので注意が必要です。また、水分の摂り過ぎも体液のミネラルバランスを崩して体調不良を引き起こしてしまうので、こまめに少しずつ補給するよう心がけて下さいね。
−− 編集部:水分の摂り方にも注意が必要なんですね!では、3つ目の原因はなんでしょうか?
−− 松 岡:他には、熱帯夜による睡眠不足なども原因となります。近年は、夜も気温が下がりにくく寝つきが悪くなりがちですが、十分な睡眠がとれないと日中の疲労回復がうまくできずに疲れがたまってしまい夏バテを引き起こしてしまいます。睡眠不足は自律神経の乱れも招きますので、さらに体調が悪くなるという悪循環に陥ってしまうんですね。

−− 編集部:今伺った3つの原因は、夏場ならば、どれも考えられる事柄ですよね。
−− 松 岡:そうなんです。夏バテは、現代社会で生きていれば誰がなってもおかしくないもの。「健康な人はならない」というわけではないんですよ。
■疲労回復のコツは、「きのこ」にあった!
−− 編集部:では、夏バテにならないためにはどうしたらいいのでしょうか?
−− 松岡:一番は自律神経の乱れを起こしにくい生活習慣を身につけることです。そのためにはまずバランスの良い食事と規則正しい食生活、そして適度な運動や十分な睡眠が重要ですね。
−− 編集部:運動をする時間をなかなか確保できないという方も多いと思いますが、適度な運動というのは、体操レベルの運動でも構わないのでしょうか?
−− 松岡:はい、体操もいいですね。そのほかにも、自律神経を調整するためにはウォーキングや軽いジョギング、水中歩行といったような適度な運動が効果的です。なかなか時間がとれない…という方は、たとえば隣の駅まで歩くとか、なるべく階段を使うなど、日頃のちょっとした心がけで身体を動かす習慣を取り入れるだけでも違ってきますよ。逆に激しい運動は疲労や脱水、ミネラル不足を引き起こしやすいので、夏場はかえって注意が必要ですね。
−− 編集部:なるほど。ほどよい疲れは心地のよい眠りにつながりそうですし、日頃から意識的に身体を動かすよう心がけたいですね。
−− 松岡:そうですね。ですがやはり一番大切なのは食事です。必要な栄養素をしっかり摂って体力をつけないことには夏バテを撃退することはできません。特に、疲労回復、疲労予防、免疫力アップ効果のある栄養素を上手に摂り入れることで、自律神経のバランスを効果的に整えることができます。
−− 編集部:疲労回復効果のある栄養素というと、具体的にはどのようなものがありますか?
−− 松岡:疲労回復に特に有効な栄養素といえば、ビタミンB群がその代表格です。中でもビタミンB1はエネルギーづくりや筋肉に蓄積された乳酸の代謝を高めるなどの肉体的な疲労にも効果がありますが、同時に精神的な疲労を抑える働きもあるので、特に意識的に摂取していただきたいですね。そして、カリウムも重要です。カリウムは、細胞の浸透圧の維持をして水分を保持する働きや筋肉の収縮を調整する働きがあるので、不足すると脱力感や倦怠感といった疲労感を引き起こしてしまうんです。
−− 編集部:これらの栄養素が豊富に含まれている食材というと、具体的にどんなものがありますか?
−− 松岡:ビタミンB1を豊富に含む代表食材といえば豚肉ですが、マイタケやブナシメジ、エリンギといったきのこ類には、ビタミンB群だけでなくカリウムもたっぷり含まれているのでどちらも効率よく摂取することができます。また、きのこには免疫力アップに効果的なβグルカンという不溶性の食物繊維の一種が豊富に含まれているので、夏バテ対策にはうってつけの食材ですね。
−− 編集部:きのこと豚肉を使った料理は“最強の疲労回復メニュー”ということですか!?
−− 松岡:そうですね!ビタミンB群は自律神経の乱れを調整する働きがあり、ビタミンB群どうしをあわせて摂ると相乗効果が期待できますし、運動時のスタミナも保ってくれますので、きのこと豚肉の組み合わせは夏バテ対策にぴったりです。

ホクト株式会社/ きのこらぼ
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【第1回】 2016年7月29日
小林弘幸 [順天堂大学医学部教授、日本体育協会公認スポーツドクター]
■夏バテを招く自律神経の乱れには「音楽」が効く
今年の暑さもいよいよ本番、すでに夏バテになっていませんか?
日々の暑さが増し、「なんだか疲れが取れない」「食欲がどうしてもわかない」という人も多いと思います。このような症状は一般的に“夏バテ”と認識されますが、実は夏バテの大きな原因は「自律神経にある」というのをご存じでしょうか?
そもそも、「自律神経とはなにか」ということを、はじめにお話したいと思います。体の不調がなかなか治らなかったり、ストレスが解消されなかったり、これらの悩みのカギを握っているのが自律神経です。人間の体には60兆個もの細胞があると言われていて、それらの細胞の間で情報を伝達しているのが「神経系」です。自律神経はその中の一つで、内臓を動かして血液を送るなど、私たちの意志とは無関係に体の働き、臓器をコントロールしているとても大事な役割を担っています。
うまく機能している時は、心拍数や血圧がもっとも適した数値になり正常にはたらくため、心身にとってベストな状態になります。自律神経と心身のつながりは医学的にも存在が確認されており、自律神経が乱れれば、身体のコンディションにも不調をきたすことがわかっています。体の至る所にある末梢血管を例にとると、その周りにある平滑筋という筋肉を自律神経が動かしていて、血流をコントロールしています。
ただこれらは、ストレスなど外部からの刺激に影響されやすい面もあり、自律神経がうまく機能しなくなると 体に様々な不調が現れてしまうので注意が必要です。
■なぜ夏になると自律神経が乱れやすいのか
自律神経は交感神経、副交感神経という2種類から構成されており、車にたとえるなら交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキです。交感神経の働きが上がると血管が収縮し、血圧が上昇します。そうすることで、エネルギッシュに動けるようになり、気持ちも高揚します。一方、副交感神経の働きが上がると血管が適度にゆるみ、血圧は低下します。するとリラックス状態になり心が穏やかになります。
■夏バテを招く自律神経の乱れには「音楽」が効く
大事なのは、この2つの神経のバランスです。通常、交感神経は日中に活発になり、副交感神経は夕方から夜にかけて活動的にはたらきます。しかし、一方でも乱れていると心や体に様々なトラブルが引きおこされます。
たとえば、交感神経が過度に緊張してしまうと、頭痛を起こしたり気分が悪くなったりするなど、身体に不調をきたします。その状態が長引けば長引くほど、自律神経が正常な状態を保つのが難しくなり、交感神経と副交感神経が正しく作動しづらくなります。すると、それが悪循環となり、病気にかかりやすくなってしまったり、イライラや不安が常に続き心のストレスをずっと抱えてしまったりします。
夏は特に自律神経が乱れやすい季節になります。その理由の一つが、「脱水症状」。茹だるような暑さの中と、空調の効いた室内エアコンの効いた室内とを行き来することで、身体に必要な水分を与えられないと、体調を崩してしまい、自律神経がうまく機能しなくなります。
また、暑さによって良質な眠りを取れずに「不眠症状」となることがストレスとなって、自律神経が乱れることもあります。自律神経がうまく機能しないことにより、胃や腸の働きが弱ってしまい、「暑さで食欲不振」という、いわゆる夏バテの症状が起きるのです。
■夏バテ解消には「音楽」がオススメ
どんなテンポ、音域だと効果的?
夏バテの症状を改善するには、もちろん十分に水分補給することや、とくに快適な睡眠を採ることが大事です。快適な睡眠をとるためには、「リラックスした環境を作る」「首もとを温めて緊張緩める」「深くゆっくりと呼吸をする」「腸内環境を改善する」という4つのポイントが重要になります。
中でも「腸内環境の改善」は上記の通り自律神経と密接に影響し合うため、腸のはたらきが活発になることで、副交感神経が優位になり、心を落ち着かせ、質の高い睡眠を採ることができます。乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を摂り、腸内環境を整えることを意識しましょう。腸がきちんと動くことで血流もよくなり、栄養が体中にいき渡り自律神経も安定します。
夏バテを解消するためには、自律神経を整えることが効果的です。腸を整えることでも自律神経によいですが、今回おすすめしたいのが「音楽」。私たちの脳は音楽を聞くと「快」と感じるようにプログラムされています。そのため、音楽を聞くだけで乱れた自律神経を簡単に整えることができるのです。
といっても、どんな音楽でもいいというわけではなく、「一定のテンポである」「音域が狭い」といった条件のもとに作られていなければなりません。決まったテンポの曲であると、音楽に合わせて息を吸ったりはいたりできます。すると呼吸が整いリラックスした状態を作ることができるのです。
また、音域が狭いことで曲が耳から脳に入っていきやくすなるため、自然とおだやかな気持ちになれます。音楽を聞きながら、想い出を振り返り懐かしい気持ちを呼び起こすことも大切です。昔の楽しかった記憶に触れることで副交感神経が刺激されるので、いつの間にか心が落ち着いてきます。
忙しい日々の中、ただでさえストレスも多いのに「暑さで食欲が出ない」なんて、ますます気が滅入ってしまいますよね。そんなときは、自律神経を整えて気持ちをリフレッシュして、夏バテに負けない心と身体を作りましょう。
              
ダイアモンド
https://diamond.jp/articles/-/96961
posted by datasea at 08:31| Comment(0) | H 医師健康オタク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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