2019年09月16日

エフライム工房: 奈良・酒船石遺跡の暗号〜イスラエル民族の歴史年表としての酒船石,2029年の予言

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イスラエルの歴史としての酒船石
■前1292年出エジプト
東端の窪みと中央にはしる溝との交点
■前997〜998年ダビデがイスラエルの王となった
酒船石の頭部の内寸幅=630mm
頭部〜北側の凹みの長さ=245mm
北側の最初の枝分かれの長さ=120mm
630+245+120=995
(前997〜998年ダビデがイスラエルの王となった)
■前928年イスラエル分裂
酒船石の頭部の内寸幅=630mm
東端の窪み〜南側の溝の最初の長さ285mm
南側の溝の最初の凹みへの枝分かれの幅=80mm
1292-630-285-80=927
(前928年イスラエル分裂)
■前701年 エルサレム包囲
中央の溝の最初の長さ=590mm
1292-590=702
(前701年 エルサレム包囲)

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■前967年ソロモン王即位
東端の窪みと中央にはしる溝との交点
■前597年 第一回バビロン虜囚
東端の窪み〜南側の溝の最初の長さ285mm
南側の溝の最初の凹みへの枝分かれの幅=80mm
967-285-80=602
(前597年 第一回バビロン虜囚)
■前63年 ローマ・ポンペイウスの支配
東端の窪み〜南側の溝の最初の長さ285mm
南側の溝の最初の凹みへの枝分かれの幅=80mm
南側の2番目の溝の長さ540mm
967-285-80-540=62
(前63年 ローマの支配)

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『私だけの古代史・第一部 酒船石編』
■酒船石の時間軸の真相
「先生、ということは、エジプトには430年間もいなかったということですか?」
「石井さん、ソロモンは知恵で有名ですが、知恵ゆえに間違ったということもあるのです。確かに、出エジプト記を正しいものとすると、間違っているのは430年間という期間です。でも、歴代志上7章20には別の記録もあります。それは、ヨセフの子エフライムから、モーセの次の預言者ヨシュアまでの500年間の系統です。それによると、エフライムを含めて11代でヨシュアに至りますから一代平均は約45年になります。これでは、モーセまでの4代では180年ということになります。レビがエジプトに住み始めた頃は、コハテはすでに生まれていたので、実質は3代という計算になるのですね」
 私は少し考えてから質問した。
「では、レビからモーセまでの四代は明らかにおかしいということになりますね」
「そうです。でも、ソロモンはこれを正しいとして出エジプトの年を計算したのです」
「それはどうしてですか?」
「その理由は、古代イスラエルに独特の世界観にソロモンも従ったからではないでしょうか。バーバラ・スィーリングの『イエスのミステリー』には、エノク書に見出される世界史の最初の体系というものが紹介されています。難解な聖書学的な暦の算出法なのですが、この中に、世界年、世界週という490年単位の暦があります。天地創造から490年ごとに1週と数え、10週で最後の審判に至るとする考え方です。これによると、アブラハムから出エジプトまでが490年で、次のサイクルがソロモンの治世に遭遇するわけです。そこでソロモンは、工期が10年とする神殿建設の着工を480年目に置いたわけです。
 ところが、実際には480年ではなく、出エジプトから340年しか経っていなかったわけです。
まあ、490年サイクルの年表という考え方に無理があるのだから、ソロモンも確信犯的に年表を利用したというのが真相ではないでしょうか。
あるいは、ソロモンが、自分の統治時代に節目が来る暦を創作したとも考えられます。
いずれにしても、ソロモンは、神殿建設の正当な理由が欲しかったのだと思います。
何しろ、難事業は目に見えていましたからね。
イスラエルの民にとっての記念碑である出エジプト記念事業ならば、民意を得られると愚かにも判断したのでしょう」
「先生は、ソロモン神殿を評価していないわけですね」
「それは当然です。サムエル記7章によると、神自らが神殿は必要ないとソロモンの父ダビデに忠告しているほどですから。
ソロモンは、自分の誉れのために神殿を建てたかったのでしょう。
だから、神殿建設からイスラエルの崩壊が始まったのです。
さて、ソロモン神殿の時代には、モーセの兄であるアロンの子孫が祭司になっていました。
彼はアロンから14代目に当たりますから、一代平均は24歳くらいになります。
ここからも、レビからモーセへのエジプト時代の系図には疑問が出てくるわけです」
 先生は、レビからモーセまでの系図に疑問を投げかけているのだ。
でもこの材料からは、私でも、ソロモンのようにエジプト奴隷時代を短縮して考えるかもしれない。
ところが、先生はここでも、あっと驚くウルトラCを用意していたのだ。
「では、この系図は無意味なのでしょうか?僕も随分悩みましたが、聖書に無意味なことが書かれているわけがないと考えることにしたのです。
そこで、発想を転換し、文学的な解釈を試みたのです。
イスラエルの民は文学的な方法論(レトリック=修辞学)として、文の前後を鏡のように構成する交差配列法を用います。
これを先の系図に応用すると、次のようになります。
すなわち、レビ80歳、コハテ133歳、アムラム137歳、モーセ80歳。
これらの年齢を全部足すと430歳になります。分かりやすいように、書き出してみましょう」
  レビ137歳〜コハテ133歳〜アムラム137歳〜モーセ80歳
  レビ 80歳〜コハテ133歳⇔アムラム137歳〜モーセ80歳
  レビ 80歳〜コハテとアムラムを足した270歳〜モーセ80歳
「石井さん、もう分かりましたね。レビとアムラムが137歳だったのは、コハテを境に対称形に配置することにより、彼らの年齢を鏡のように見なさいというメッセージだったのです。ヤコブと共にエジプトへ来たときのレビの年齢が80歳位と気が付けば、エジプト王の前に立ったモーセの年齢と同じであることから、四代の年齢が鏡のように見えて来るのです。さらに、コハテとアムラムの年齢を足したものが切りの良い270歳になることから、生命(いのち)の樹のような中央と左右という構成になります。ここからは、430年という数字に行き着くのは簡単です」
「ということは、大事なのは系図ではなくて、430年という期間ということになりますか?」私は尋ねた。
「おそらく、出エジプト記の年齢表記の目的は、430年間という数字を忘れないようにするためにあったのだと思います。
年表の記憶術として、系図や年齢が使われたということですね。
でも、酒船石に関しては、出エジプトまでの暦を解き明かしたに過ぎません。
次は、頭部から出ている三本の溝について、聖書学的に説明が可能かどうか確かめてみましょう」
 私は、ソロモンや聖書学者が解き明かすことのできなかった年齢表記の謎を、先生が文学的な手法で解き明かすのに驚嘆した。そして、聖書の謎というのは、いたずらに虚実や真贋を追い求めたり、数字に振り回されては解く事ができないものと理解できた。先生が良く使う言葉である象徴というものを、ただの図形的な解釈においてのみ用いてはいけなかったのだ。象徴には文学的なものもあるし、それが鏡像のような手法を必要とする場合もある。レビからモーセへの系図は、わずかに完全な鏡像を構成しないが、それが、酒船石の左右(南北)がわずかに非対称な形であることに共通するように思える。もしかして、これもフラクタルなのかもしれない。
「さて、酒船石の頭部はエジプトという囲いを意味していました。
では、頭部から出ている三本の溝は何を意味するのでしょうか?
酒船石が時間軸を有している以上、この謎を解くには、出エジプト後のイスラエルの歴史を知らなくてはなりません。
そこで簡単ですが年表を用意してみました。
ただし、出エジプトまでは聖書学的な年代解釈ですが、イスラエル建国後は定説としての年代となります。
出エジプトが実際に紀元前何年のできごとかは分からないのです。
モーセとラムセス二世が兄弟として育てられたとする説にもおかしなところがあるし、ヨセフの年齢も二通り考えられるのです。
ですから、これからも聖書学的な年代解釈で謎解きをすることになるので、それを基本と心得てください。
またそれが、聖書の存在を尊重するスタンスなのです。では瞳ちゃん、いいですか」
「はーい」瞳は、プリントした年表を渡してくれた。↓参照
出エジプト後の古代イスラエルの年表 
前1292年 出エジプト
前1252年 カナンへ定住
前998年 ダビデ王となる
前967年 ソロモン王となる
前964年 ソロモン神殿の着工
前928年 イスラエルの分裂
前721年 北イスラエル王国の滅亡、アッシリアの虜囚となる
前701年 エルサレム、アッシリアに包囲される
前603年 七倍罰の始まり?
前597年 第一回バビロンの虜囚となる
前586年 第一神殿破壊、南ユダ王国の滅亡(第二回バビロンの虜囚)
前582年 第三回バビロンの虜囚
前538年 バビロンからの帰還
前515年 第二神殿完成
前445年 第三回目の帰還
前332年 アレクサンドロス大王の統治
前311年 エジプト・プトレマイオス王朝の支配
前198年 シリア・セレウコス朝の支配
前164年 マカベアのユダ、エルサレム奪還
前140年 ハスモン家による国家の復興
前63年 ローマ・ポンペイウスの支配
前37年 ヘロデ、エルサレム奪還、王国を確立
前7年 イエスの誕生
後33年 イエスの磔刑
後70年 エルサレムの陥落
後73年 マサダの悲劇
後135年 古代ユダヤ国家の滅亡
■イスラエルの暦の謎
聖書の年齢表記は問題が多く、ヨセフの年齢にしても異なる算出方法があります。
ヤコブのエジプト寄留も、ヨセフが呼んでからすぐと考えるか、ヨセフとの年齢差から算出するかで大分異なるのです。
僕は、ヤコブがエジプトに来た時の130歳を基準にし、ヨセフが生まれたのがヤコブが60歳頃と判断し、
イスラエル12部族の独自の年表を作成しました。
旧約聖書の物語としての側面からは、ヤコブはヨセフが若い宰相の時にエジプトへ来たとする方がタイムラグを感じさせないようです。
しかし、ヤコブがエジプトへ来たときが130歳ならば、ヨセフは老人に近い年齢であり、
孫のエフライムが後継ぎになっていてもおかしくないのです。
リアリストの僕は、物語性よりも年齢表記に託されたメッセージを読み取ろうとしました。
その結果、見過ごしてはならない様々なものが発見できたのです。 
1.南北朝分裂先生は年表を見ながら
「年表の数字については,研究者によって細部で違いますが,基本的にはこんなものでしょう」
と言った。私は年表をしばらく見つめていたが,前928年のイスラエルの分裂が酒船石に刻まれていないわけがないと思えた。
「先生、この年表で重要なのはイスラエルの分裂と滅亡ですよね」
「そうですね。イスラエルが南北朝に分裂し,その後,アッシリアやバビロンの虜囚となって滅亡に至ります」
「ということは,イスラエルの分裂と,酒船石の溝の枝分かれが関係しているわけですね?」
「では,それを確かめて見ましょうか。瞳ちゃん、今度は三本の溝の枝分かれと,それに続く凹みを,溝の数だけイラストにしてください」
「はーい,ちょっと待っててくださいね」
と言って,瞳はIllustrator(イラストレーター)を開いた。
「先生、今度はイラストレーターですか?」
「うん,今度の作業は,酒船石の図から必要な線を選択してトレースすることになるから,曲線の修正がしやすいイラストレーターがいいんだよね。
でも基本的に,作業手順の感覚を理解していない人のプログラムだと思う。
下絵の濃度を決める準備や,直線を引くだけならばPhoto studio 2000が使いやすい。
マニュアルを読まなくては操作できないツールは,絵を描く感覚からずれていると思う。
ポスター製作用のいろんなツールやフィルターよりも,トレースで線情報だけを取り込むとかの,基本的な機能を強化して欲しいね」
「先生は,読む前にいじくり回すタイプですからね」瞳がマウスを動かしながら口を挟んだ。
でも,日本画というのは、下絵の作成から始まり,トレース、墨入れ(線描の事),下塗り,などという手順を,色の重ねによる発色を計算しながら行うものである。だから、基本的には,試行錯誤を画面上で行うことには向いていない。色が濁ってしまうからだ。画像編集ソフトに付き物のレイヤーという機能は,アニメの原画のセルにたとえて解説されているが、実は日本画の製作過程は,十層以上の仮想レイヤーの上に成り立っているのである。だが,昨今の才能のない作家は,油絵のように岩絵の具を使って発色を台無しにしてしまっている。彼らには,コンピュータグラフィックスの訓練が必要なことだろう。それはともかくとして,先生のような仮想レイヤーの達人が画像編集ソフトの開発に加われば、そのソフトは格段に使い良くなるに違いない。
 瞳は悪戦苦闘しながらも,ようやく作業を終えた。
デッサンで,線を引くという基本的なことが一番難しいと教わったことがあったが、コンピュータグラフィックスとの比較で、本当に難しいということが実感される。もしかして,今の世代のコンピュータでは,先生の望むような機能は無理なのかもしれない。それほど,絵を描くという行為は,複雑で高度な脳の働きを必要としているのだろう。図−30参照
 図−30 酒船石のパーツ(左上A.全体図,左下B.南ユダ,C.北イスラエル、右D.中央の暦)
「では,図を見ながらイスラエルの歴史に沿うかどうか見て行きましょうか。
最初に,前928年のイスラエルの分裂が刻まれているかどうかでしたね」
「はい」
「酒船石の頭部がエジプトという囲いを表し,前1292年の出エジプトが,中央の溝との交点で示されていた。
ここで,頭部の形を良く見ると,楕円の片方(図では下側)が直線的になっている。
この理由を考えると、次のように推理できる。すなわち,三本の溝が接している部分は,基本的に同じであることを暗示すると。
この場合の同じは,時間軸としての同じ暦を意味する。
だから,三本の溝は,前1292年という同じ年を起点とする別々の暦を形成する。
石井さん,この考えで良いでしょうか」
「では瞳ちゃん,酒船石の南北の溝に,南ユダと北イスラエルの年表を書き込んで見ましょう。
寸法の1cmが暦の10年となる換算率です。
1mmが1年ですね」
「はい」
「最初は,前1292年の出エジプトを南北の起点に。
次は、それぞれの溝の最初の長さ285mmと245mmを。
次は、南側の溝の最初の凹みへの枝分かれの幅80mmを。
そうすると,南側は前927年と計算されます。
次は,北側の最初の枝分かれの長さの120mmを。
こちらも同じように前927年が凹みへの入り口となります。
実際のイスラエルの分裂は前928年ですが,酒船石の寸法では1mmの誤差なので、無視できるでしょう。
というか,僕が採寸したときは,このようなミリ単位の精度は必要ないと思っていたこともあるし,石の磨耗もひどいので,これで良しとしたいと思います。石井さん,どうでしょう」図−31参照
図−31 南北の溝のイスラエル分裂の暦
「はい,精度については無視できると思いますが,酒船石の南北の溝からの凹みが,南北へ分裂したイスラエルを表していたとは驚きです。
やはり凹みは,囲いを表していたのですね」
「そうなりますね。でもこの段階では,イスラエルの分裂に関しての説明ができたに過ぎません。
実際、この年表から先は,寸法を辿って行っても実際の歴史とは合致しないのです」
「先生、それでは,北イスラエルのアッシリアの虜囚とか,南ユダのバビロンの虜囚とかは,どうなってしまうのでしょう?」
2.アッシリアの虜囚
私は,イスラエルの分裂の暦を酒船石に発見できたのに,その先が説明できないとの先生の答えに戸惑った。
南北の溝と凹みの謎解きは,イスラエルの分裂という大きな節目を説明しただけで終わるのだろうか?
だが,先生の次の言葉で、私は酒船石の恐ろしいまでの奥深さに驚嘆したのである。
「石井さん、酒船石はフラクタルですよね。そのことを忘れてやいませんか?
フラクタルとは自己相似です。
だから,イスラエルの暦も,自己相似として展開されるのです。
一つの凹みが一つの囲いだけを意味するのではなく,別の時代の別の囲いを意味することができる。
それが象徴の極意であり,奥義なのです。
例えば,分裂後の北イスラエルの囲いを,エジプト時代の囲いとして見てみましょう。
すると,囲いから先は570cmの直線になっていますから,出エジプトから570年後を表します。
さてその年代はと言うと,前722年のアッシリアの虜囚ということになります。
さらに,酒船石の頭部から南北へ開く溝は57度でした。
一度を十年として換算すると,やはり570年が算出され出エジプトから570年後の前722年が現れます。
ここでも一年のずれはありますがね」
先生はニヤリと笑いながら,私の顔を覗き込んだ。
私は,もう一年のずれなどはどうでも良かった。
先生の謎解きの腕の冴えに,本当に感動していた。
酒船石に謎を刻み込んだ方も凄いが,その謎を解き明かす先生も本当に凄い。
私は窓を開けて,大きな声で凄いよーと言いたい気分だった。
だが,アッシリアに関しては,まだ続きがあったのだ。
図−32 
a.アッシリアの虜囚の暦 
b.ダビデ王の即位の暦 
c.ソロモン神殿の暦
「さて,アッシリアの虜囚は,イスラエル分裂に端を発しています。
では,イスラエルの分裂が起こった原因はというと,直接的にはソロモンの息子のレハベアムが父以上の重税を課したからとなります。
ソロモン治世の重税にあえいでいた民は,レハベアムに対抗してヤラベアムを立てて王としました。
これが北イスラエル王国の始まりです。
しかし,イスラエル分裂の種は,実はダビデの時代に蒔かれていたのです。というのも,ダビデは自分の出身部族であるユダ族を,徴税と徴兵から免除し,他部族の反感を買っていたからです。僕は,個人的にはダビデもソロモンも尊敬してはいませんが,彼ら程度でも王または預言者になれたのか,それとも古代の人の霊性はそれほどひどかったのか,正直理解に苦しむものです。
ともあれ,イスラエルの歴史の中で,ダビデとソロモンは抜きにして語ることはできません」
「ということは,酒船石にダビデもソロモンも刻まれているということですか?」
「それは,考え方次第ですね。
酒船石の頭部の内寸幅の630mmに,北側の凹みまでの245mmと120mmを足すと995mmとなります。
995という数字は,ダビデがイスラエルの王となった前997〜998年に極めて近いものです。
また,北側の凹みをアッシリアの囲いと見なすと,枝分かれの溝の幅70ミリが,虜囚期間の70年を意味すると捉えることができます。
この枝分かれの始まりを前721年の虜囚の年として,頭部の凹みまでを逆算すると,前966年のソロモン神殿の建設開始に至ります。
実際に何年だったかは,前965〜967年と定説が分かれていますから,ちょうど真中になります。
さあ,これらの数字を偶然と考えるべきでしょうか?」図−32−b〜c参照
先生の質問は,偶然かどうかではなく,偶然という摂理に対して向けられていた。
先生が偶然を神による必然と受け止めるのは目に見えている。
その上で,歴史的な出来事も,フラクタルとして展開されていることを暗示しているのである。
自己相似とは,科学的な性質だけではなく,歴史の繰り返しや,年表の数字に至るまで,ありとあらゆる物に及んでいる摂理なのだ。
偶然というのは,その摂理の一部分でしかなく,偶然性にとらわれていては摂理の本質を見失う。
「先生,問題は,偶然かどうかよりも,説明が可能かどうかですよね」
「そうですね。酒船石のパターンがフラクタルとして展開されている以上,そこには無限の事象が当てはまる可能性があります。
もしかして,瞳ちゃんの個人的予言が記されているかもしれないのです」
「先生,私の予言は,晩御飯は先生のおごりでお寿司です」
「あっ,やっぱりおぼえていた?」
「当たり前です!ドロミちゃんと言った口を呪うんですね」
「じゃ,回転寿司でいい?」
「おまけしておきましょ。じゃ,行きますか?」
瞳は私にお出かけを催促した。
そう言えば,今日は講義の時間が随分と長かった。
瞳も,イラストレーターで疲れたのだろう。続きは晩御飯を食べてからがんばろう。

エフライム工房
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■前967年ソロモン王即位
東端の窪みと中央にはしる溝との交点
■前603年七倍罰のはじまり
東端の窪み〜南側の溝の最初の長さ285mm
南側の溝の最初の凹みへの枝分かれの幅=80mm
967-285-80=602
(前603年七倍罰のはじまり)
■1917年エルサレム解放
-603+360x7=-603+2520=1917
■(2029年ハルマゲドン)
中央の楕円1380mm
中央西端の長い直線1350mm
1350+678=2028

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■酒船石の預言
4.七倍罰
「ということは,前701年,前597年,前5年,前582年,前538年を酒船石に見つければ良いのですね」
「そういうことになりますね。確認してみましょう。瞳ちゃん,中央の溝の暦を出してください」
「はーい,酒船石の首のところですね」
瞳が先生の指示通りに出した暦は,エルサレム包囲が,出エジプトから590年後の前702年になっていた。
やはりここでも一年の誤差だが,きわめて正確である。
でもどうして,南ユダの象徴である南の溝と凹みではなくて,中央の溝と凹みなのだろう?
私の疑問を確かめるかのように時間を置いてから,先生は質問した。
「さて,この暦を見て,何か疑問に思いませんか?」
「それは,南ユダの暦なのに,どうして中央の溝なのかということですか?」
「それもありますが,もう少し基本的なことです。でも,南ユダの暦を見ながら考えたほうが良いかもしれませんね。
瞳ちゃん,今度は南ユダの暦を出して下さい」
「先生,七倍罰の方ですね?」瞳は,返事を待たずに次の図−34↓を出した。
「先生,この暦にはバビロンの虜囚が載っていますね。
しかも,バビロンにたとえられるローマも次の囲いに予定されています。
それに興味深いのは,ソロモンが王位に就いたのは前967年だから一年ずれていますが,この暦では,ソロモンからイスラエルの悲劇が始まったと見ることができます。とても暗示的です。でも,前603年の七倍罰の始まりとは何ですか?」先生は,一つ頷(うなず)いてから言葉を切り出した。
「石井さん,七倍罰というのは『レビ記26章』にある預言です。
イスラエルの民が神に背いた場合,民の罰を七倍重くするというものです。
この場合,七倍という概念が問題とされますが,聖書学上は,一日を一年とする計算で七年とされています。
だから,一年が360日の暦では,七倍の2520日が罰の期間となり,一日が一年なので2520年間が七倍罰の期間となります」
 先生はそこで言葉を切った。私に考えろと促(うなが)しているのだ。
前603年からの七倍罰は,2520年を足せばよいから,終わりは1917年。
もしかして1948年のイスラエル建国につながるエルサレム解放の年?
「先生,この暦には,未来が含まれているのですか?
もしも未来が含まれているとすると,七倍罰の終わりは1917年のエルサレム解放の年となります。
ということは,酒船石は預言を刻んだ神聖なオブジェということになります!」
 私は,事の重大さに初めて気がついた。
今までは,酒船石や益田岩船は,聖書の民が残した,神を証しする石造物くらいにしか思っていなかったからだ。
それが,未来を預言するともなれば,その存在意義は途方もないものになる。
私は,これ以上知ってよいものだろうか?
 その時,私は,怖れと驚きと興奮が交差した中で,一瞬のうちに理解した。
先生が南ユダの暦を中央の溝で示した訳を。それは,前701年のエルサレムの包囲から起算すると,中央の長楕円の凹みと,それに続く溝との長さを加えれば,2700年も先の世界,すなわち七倍罰の終わった時代を指し示すのではないかと。そして,その時代とは,概算でも西暦2000年となる。まさに,リアルタイムで私はその渦中にある。
 私が呆然としていると,瞳が「だから,私の個人的な予言が刻まれてると言ったでしょう」と笑いながら囁(ささや)いた。なるほど,ちゃんと伏線が張られていたのか。あの時は冗談かと思って気にも留めなかったが。うーん,なんかくやしい。自分だけが分かっていなかったなんて!そう思ったら,猛然と知りたい気分になってきた。「先生,もう驚かないから,何でも教えてください」
「では,中央の凹みの残りの部分について,暦として見てみましょう。
長楕円の始まりが前702年でしたから,138pの楕円の終わりは,単純計算で1380年後の西暦678年となります。
でも,紀元前ゼロ年は西暦元年ですから,マイナス1年,ゼロ年,プラス1年ではなく,マイナス1年,プラス1年という一足飛びの計算になります。従って,先の計算に1年足した西暦679年が正しい暦となります。
次に,長楕円の終わりから135pの長い直線の終わりまでを計算すると,679年プラス1350年で西暦2029年となります。
石井さんも瞳ちゃんも生きて迎える時ですが,この年に何が起こるのでしょう」
私は,とっさにハルマゲドンという言葉を思い出した。
世界最終戦争の舞台と言われるメギドの平原。
そこに立つ不気味な予言の言葉を書いた看板。
それが,西暦2029年に始まるのではないか。
酒船石に,ハルマゲドンの開始時期のメッセージが込められていたのだとしたら,余りに救いがない。
私は,絶望するために講義を聴きに来ていたのだろうか。
いいや,そんなはずはない。先生も瞳も,絶望の淵には立ってはいないからだ。
 先生はかって絶望の淵にいたという。でもそれは,私の絶望とは異質の,聴く耳を持たざる者たちへの諦めなのだ。
今の先生は,瞳によって救われている。
とすれば,先生は,決して絶望を教えるために講義してはいないことになる。
ならば,酒船石の暦の終点はハルマゲドンではないのだろうか。
先生は,そんな私の表情を知りながら,あえて無視するように言葉を続けた。
「酒船石が聖書の預言を刻んだものだとしても,単純に末の日を指し示しているのではありません。
1センチを10年に換算するとしても,聖書の知識無しに暦を再構成することは不可能なのです。
でもその知識は,読んだだけでは得ることができません。
というのも,聖書の預言の性質上,象徴を読み解く必要性がありますが,それは技術ではなく,直感あるいは神の霊によってもたらされるものだからです。ですから,コンピューターで酒船石の寸法を解析しても,一番大事な部分は解読不可能ということになります。
同じ事は,人間による解読作業にも言えます。
数学のあらゆる方程式や古代尺を暗記して計算する能力がある人でも,古代尺の本質を見極める目がなくては,酒船石にアプローチすることは不可能なのです。
だから,ここから先は,ある意味で非論理的な作業でアプローチすることになります。
とは言っても,非論理的に書かれた聖書にチャレンジするわけですから,聖書を書いた人と同じスタンスに立つということなのです。
預言者と同じスタンスに立つのですから,多くの人には畏れ多いとか傲慢と映るかもしれません。
でもそれは間違いです。
なぜならば,神は預言者を,地位としてや,社会的な規範として備えたのではないからです。
モーセは,神の召しを辞退しようとしました。でも,できませんでした。
神はふさわしくない人は召さないし,試練も与えないからです。
もしも,酒船石の謎に迫る資格がないと神が判断するのなら,僕には何も解明できなかったでしょう。
怖れはいりません。
必要なのは,真理を受け入れる心の強さと純粋さだけなのですから」
先生はそう語って,私に,真理を受け入れるための心の準備をするように時間を作った。
酒船石の最後の謎は,覚悟を必要とするだけの内容なのだろうか。
私は,すでに覚悟はできていたつもりだった。
でも,あらためて心の準備をしたい気持ちになってきた。
先生がすべてを賭して解明した謎を,私は全身全霊で受け止めたいのだ。
それは,近未来に自分が体験する聖書の奥義なのかもしれない。
第11章 終わり
検索で訪れた方へ。このページはエフライム工房の『私だけの古代史』第一部・酒船石編です。
他の章へはトップページから入り直して下さい。全部で12章あります。
また,引き続き第二部のエジプト編もご覧下さい。

エフライム工房
http://www.geocities.jp/his/atelier_efraym/saka11.htm



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