2019年06月10日

田中宇: 世界経済を米中に2分し中国側を勝たせようとするトランプ

世界経済を米中に2分し中国側を勝たせる
2019年5月10日   
田中宇(さかい)
トランプ大統領の米国は、5月11日から中国の対米輸出品への懲罰関税を引き上げる。
米国と中国の貿易交渉は今後も続けるので、正式な「交渉破談」ではないが、米国はしだいに中国に厳しい態度をとるようになっている。
米中交渉の破談は世界的な株価の暴落を引き起こすので、トランプは、正式な破談を宣言しないものの、かねてからやりたかった経済面の中国敵視を強めている。この傾向は今後さらに強まる。 (Trump says tariffs an 'excellent' alternative to China deal) (Trump Says China Tariffs Will Increase as Trade Deal Hangs in the Balance)
トランプ以前の米国は、軍事外交面で、南シナ海や台湾、チベット、共産党一党独裁などの問題を口実に中国を敵視する一方で、経済面は、米企業の儲けを増やし米国債を買い支えてくれる中国を大事にし、自由貿易関係を維持してきた。米中関係は「政冷経熱」の傾向だった。
トランプは、従来の体制を破壊し、経済面で、中国のホアウェイなどネットワーク機器メーカーが米国の国家安全を脅かしているとか、中国の貿易慣行が不公正だと主張し始め、米国と同盟諸国が中国に対する経済面の不信感や敵視を強めるよう仕向けている。トランプは、米中を「新冷戦」の状態に追い込んでいる。 (East Asia’s decoupling)
世界経済は冷戦後、米国を中心に世界が一体的な状態(米経済覇権体制)を続けてきた。
トランプの「米中新冷戦」は、この一体性を壊し、世界経済から、中国とその影響下の国々を除外し、世界経済を米国側(米国と同盟諸国。米欧日など)と、中国側(中国と非米・反米諸国)とに二分(デカップリング)して、米国側が中国側を敵視する戦略だ。この戦略はトランプの気まぐれでなく、来年トランプが大統領に再選された後までずっと続く。
トランプが、中国ときちんとした貿易協定を結んで米中が和解することは今後もない。
逆に、米国の経済面の中国敵視が強まっていく可能性が非常に高い。
(Bannon: We're In An Economic War With China. It's Futile To Compromise)
(Day one of decoupling? The uneasy future of U.S.-China relations)
トランプの対中姿勢は表向き、米国のライバルで、一党独裁や人権侵害の問題を抱えている中国を経済制裁して封じ込める戦略だ。だが「世界の工場」であり「世界最大の消費市場」になっていく中国は、すでに世界経済の多くの勢力にとって、関係を切ることができない重要な取引相手だ。中国は、今後ますます重要な存在になる。それがわかっているので、同盟諸国は、トランプから「中国との関係を切れ」と言われても切ることができない。 (Decoupling the US from Asia)
トランプの米中新冷戦・世界経済の米中2分化は、始める前から失敗が運命づけられている。エリート系「専門家」からオルトメディアの分析者まで、みんながトランプの米中新冷戦は失敗すると忠告・警告しているが、トランプ政権は忠告を全く無視して米国と同盟諸国に中国との経済関係の断絶を強要してくる。 (US and China -- the great decoupling)
トランプは、英国など、中国のホアウェイ製のネットワーク機器を使い続ける同盟諸国に対し「機密が中国に漏れる恐れがあるので、ホアウェイを排除しない限り、諜報機関どうしの機密情報の共有をやめる」と警告を繰り返している。諜報共有は、米国の同盟体制の根幹だ。これはトランプの「覇権放棄」策の一つだ。 (America's Global Financial War Strategy Is Escalating)
加えてトランプは同盟諸国に、中国との関係を切れと言う一方で、米国との不平等条約的な貿易協定を結べと強要してくる。同盟諸国は、トランプに唯々諾々と従い続けると、経済面の国益がどんどん損なわれていく。今はまだ序の口だが、いずれトランプは、中国との関係を切らない同盟諸国を経済制裁するようになる。同盟諸国は、中国と米国のどちらか一方を選べと言われるようになる。 (As China Trade War Cools, Japan Braces for Its Clash With Trump) (中国でなく同盟諸国を痛める米中新冷戦)
従来のように、米国が圧倒的に世界最大の金融立国である状態が続く限り、同盟諸国は、中国より米国を重視する姿勢を続ける。だが実のところ米国の金融は、史上最大の金融バブル膨張の状態であり、このバブルの維持には、中国や同盟諸国が米国の債券を買い支え、ドルを基軸通貨として貯め込んでくれてきた状態が必要だった。米国のバブル維持の基盤には、米中の良好な経済関係と、同盟諸国が米国に協力する覇権体制が必要だった。
トランプは、これらを破壊している。
("Fasten Your Seatbelt" - Here's What Happens Next In The US-China Trade War)
(米中どちらかを選ばされるアジア諸国)
今週から来週にかけて、トランプが中国に対する懲罰関税を強化すると、それが引き金になって米国中心の世界の株価が急落する可能性がある。
トランプは最近、米連銀(FRB)に対し、これまでの金融引き締め姿勢をやめさせ、再緩和(再QE)に方向転換しろと圧力をかけ続けている。
トランプは、中国への懲罰関税を強化して株価を意図的にいったん暴落させ、それによってFRBが再緩和への姿勢を強めざるを得ないように仕向けようとしている可能性もある。 (Peter Schiff: Did Trump Tank Stocks On Purpose To Force A Rate Cut?)
(株はまだ上がる!?)
今後しばらくは、いったん株が暴落しても、また上昇傾向に戻る。
当面、FRBが再緩和していくことによる金融市場への資金供給が続き、バブルは維持される。
だが、その効果が切れると、米国のバブル崩壊・リーマン危機の再来が起こる。
次のバブル崩壊時には、中国や同盟諸国からのドルや米国債券に対する買い支えが期待できない。
米日欧の中央銀行は、リーマン危機以来の金融バブル延命策(QE)で疲弊し、次のバブル崩壊時にほとんど救済策を打てない。
次のバブル崩壊は、ドルや米国債といった米国の覇権体制の基盤を壊すものになる。
(米国の破綻は不可避)
米国がバブル崩壊するなら、中国も同時に崩壊すると予測する人が多い。
だが、米国がバブルを膨張させてきたこの数年間、中国は逆に自国のバブルを意図的に潰し続けてきた。
中国当局がバブルを潰すので、中国がバブル状態であることが目立ち、中国を悪しざまに報じる傾向が強い米日などのマスコミが
「中国はバブル崩壊している。もうダメだ」
といった誇張報道を続けてきた。
実際は、中国より米国の方がひどいバブル膨張の状態にある。
米国のバブル崩壊は、中国にもある程度の悪影響を与えるが、中国の実体経済は再起できる。
(Trump’s China Brinksmanship)
(中国の意図的なバブル崩壊)
米国経済は金融(バブル)に偏重しており、消費以外の実体経済が脆弱だ。
対照的に、中国は製造業など実体経済が豊かで、きたるべき米国のバブル崩壊後、世界経済の中心は中国(とその傘下の一帯諸国)の実体経済になっていく。
米国のバブル崩壊のプロセスはおそらく、トランプ政権の2期目(2024年まで)から、その次の政権(28年まで)にかけて起きる。
トランプは、意図的にこのプロセスを発生させている。
(ドルを犠牲にしつつバブルを延命させる)
トランプの裏の意図は、世界経済を米中貿易戦争によって米国側と中国側に二分した後、巨大な金融バブルの崩壊を誘発して米国側を覇権ごと潰す一方、中国側の実体経済をできるだけ無傷で残すことで、米単独覇権体制とそれを動かしてきた軍産複合体を消失させ、世界の経済成長(バブルでない部分)を維持したまま覇権体制を多極化する「隠れ多極主義の戦略」にあると私は見ている。 (多極化の目的は世界の安定化と経済成長)

田中宇の国際ニュース解説
http://tanakanews.com/190510china.htm







ロシアゲート: トランプ大統領の冤罪
2019年4月2日   
田中 宇
3月24日にロシアゲートが事実上終結してから1週間が過ぎた。
私から見るとこの終結は、軍産とトランプの戦いでトランプが勝ったという、とても大きな話だが、マスコミは意外に小さくしか報じていない。
米日などのマスコミの多くは、今回の話をロシアゲートの終結と見ず、まだ疑惑が残っている中途半端な灰色決着だと報じている。
その理由の一つは「トランプはロシアのスパイだ」という疑惑が晴れたものの「トランプが捜査妨害した」という疑惑が残っているためだ。
(CNN didn’t get ‘anything’ wrong in Russiagate reporting, host claims. It didn’t?)
FBIのロシアゲートの捜査は、無根拠にトランプ陣営を悪しざまに描いたMI6謹製の
「スティール報告書」
に全面依拠しており、2017年1月にスティール報告書が公開された時点で、ロシアゲートでトランプの首をとるのは無理なことが確定したのに、その後もロシアゲートでのトランプ叩きが続いてきた。ロシアゲートの捜査自体が、明らかに無根拠な報告書に依拠した不正・違法な「冤罪作り」であり、トランプがFBIに不正・違法な捜査をやめさせようとしたのなら、そっちの方が正当・合法な行為であるのだから、もともと捜査妨害など存在しない。
(Let’s Debunk Some Misconceptions About Russiagate)
だが、バー司法長官らトランプ側は、あえて捜査妨害の疑惑の方だけ残した。
そうすることにより、軍産側の不正捜査を完全に断罪せず首の皮一枚だけ残してやり「果し合い」でなく「談合」で事態の決着をはかることにしたのだろう。トランプが軍産側と徹底的な「果し合い」をしてしまうと、それは大変な戦いとなり得策でない。むしろ小さな「捜査妨害」疑惑の方だけ、軍産マスコミにとっての「空気穴」として残し、マスコミが窒息しないようにして軍産に恩を売り、トランプ自身の再選容認や、そのための米連銀(FRB)の利下げ姿勢への転換容認、全世界からの米軍撤退に対する軍産からの妨害の軽減など、トランプがやりたいことをやれるようにした方が良い。
(Thanks to Russiagate, Trump could win in 2020)
(軍産エスタブ・帝国側は、米国覇権の永続を目標にしているので、米覇権の大黒柱であるドルの覇権失墜につながる米連銀の利下げへの転換を望まない。隠れ多極主義の大資本家側の代理人であるトランプは、覇権放棄を進めたいので、自分が再選するまでの近視眼的な株価維持とその後のドル崩壊を起こすべく、米連銀を利下げ姿勢に転換させたい。ロシアゲートでのトランプ勝利は、目先の株高維持と、トランプ2期目のドルのより大きな崩壊につながる)
ロシアゲートの決着が小さくしか報じられないもう一つの理由は「トランプは悪いやつなのだから、たまたまロシアゲートで罪状が暴露されなかったからといって、それでトランプの悪さがなくなるわけでない。ほかにも必ずや悪さがあるはずだ」というステレオタイプな思い込みが深く植え付けられているからだ。ニクソン以来の軍産の強敵であるトランプは、16年に立候補して以来ずっと極悪人のレッテルを貼られ続け、私の読者たちを含め、多くの人が「トランプ=悪」の図式を軽信(洗脳)させられている。「米国民の6割がトランプをウソつきだと思っている。だからトランプは弾劾されるべきだ」といった記事もよく見る。マスコミは人々を洗脳しておいて、過半数の人が洗脳されたからトランプは辞めるべきだと書いている。これがジャーナリズムの神髄だ(笑)。
「トランプ=悪」の図式自体が巨大な濡れ衣だ。ロシアゲートは、その図式の大黒柱だった。
今回それが濡れ衣であることを露呈した。となれば、トランプ=悪の図式に沿った、よく見ると無根拠な、もっと小さな数々の疑惑の多く(多分すべて)も濡れ衣だろう。だが、このような濡れ衣の構造そのものが露呈して人々が洗脳から解かれていく可能性は非常に低い。
英米作成の戦争プロパガンダがそのまま「事実」として固定された日独の「戦争犯罪」以来、濡れ衣構造が解かれたことはない。RIPサダム。地球温暖化のインチキも、永久にそのままだろう。米国の景気も永久に「好転」し続け、その中で大崩壊が起きる。濡れ衣と洗脳の構造・善悪観の上からの操作歪曲は、現代文明の根本的な本質だ。濡れ衣製造者=軍産=覇権運営者である。トランプは、自分が「悪」のまま、軍産が運営する覇権構造をシステム的に破壊する道を歩んでいる。 (I told you so: Only idiots believed in Russiagate)
トランプは、善悪観を是正するのでなく、むしろ軍産の善悪歪曲を過剰にやることで米国の国際信用=覇権を自滅的に落とす戦略をやっているが、この戦略はかつて共和党にいたネオコンがイラク戦争の時にやった戦略を継承している。そして、今回のロシアゲートは、その自滅性においてイラク戦争に似ている。イラク戦争では、03年3月に米軍がイラクに侵攻する開戦の大義となった「イラクの大量破壊兵器保有」の根拠となった諜報の中に、すぐにばれる稚拙な濡れ衣がいくつか混じっていた。たとえば、イラクがアフリカのニジェールから核兵器の原料になりうるウランを買った証拠となったニジェール政府発行と称する外交文書が、国璽の相違などニセモノとわかるもので、そのことは米軍侵攻前に諜報界の常識であり報道までされていたが、そんなお粗末さを無視して米軍がイラクに侵攻し、事後にイラクが大量破壊兵器を持っていなかった事実が確定した。
今回のロシアゲートでは、FBIのミュラー(モラー)特別捜査官がトランプとロシアのつながりの最大の証拠としていたMI6系の「スティール報告書」が、トランプ就任直前の17年1月に米国のメディア「バズフィード」によって全文が公開されてしまい、その内容の稚拙さが一般に知れ渡った時点で、今回の濡れ衣確定への道が早々と確定していた。しかしその後も、米国のマスコミのほとんどはスティール報告書の稚拙さを全く報じず、この報告書が米民主党のヒラリー・クリントン陣営からの依頼と資金でまとめられたこともほとんど無視された。MI6なのだから「ロシアゲート」でなく「英国ゲート」だろと指摘したのも陰謀論扱いされている「ゼロヘッジ」ぐらいだった。根拠の薄い稚拙なスティール報告書に全面依拠したミュラー捜査官は、当然ながらロシアゲートの本件でトランプ陣営を誰も起訴できないことを最終的に認めざるを得ず、今回の濡れ衣確定となった。 (Is The Steele Dossier Full Of "Russian Dirt" - Or British?)
このようなイラク侵攻とロシアゲートに共通する稚拙さを考えた際、出てくる疑問は
「誰が稚拙なニジェールウラン文書を作ったのか」
「誰がバズフィードにスティール報告書をリークしたのか」
といったことだ。
スティール報告書は公開される前、トランプ敵視の米英諜報筋から米マスコミの担当記者に限定配布され、その時点では報告書の内容が稚拙で証拠として不十分なので、報告書から直接引用せずに報道することになっていた。諜報界や米マスコミは、スティール報告書が稚拙なものだと認識していたので、その存在を隠しながら報道されていた。全文公開したら、ロシアゲートの謀略が破綻するとわかっていたのに、諜報界の何者かがバズフィードに全文公開を許してしまった。こうした大失態を見ていると、諜報界の中にイラク侵攻やロシアゲートを謀略として失敗させることで軍産を自滅させようとする勢力がいたのでないかという疑惑が生まれる。
(The Spygate ‘Insurance Policy’ Coup Never Had a Chance)
イラク侵攻は、米国の中東支配と単独覇権主義の崩壊の始まりとなった。
ロシアゲートも、覇権放棄屋のトランプへの抑止が外れて今後好き放題にやられてしまうことにつながる。
英国のEU離脱の可決などと合わせ、米英の諜報界内部に、覇権を維持しようとする主流派と、覇権を自滅させようとする隠然反逆派がいて暗闘していることをうかがわせる。 (軍産の世界支配を壊すトランプ)
イラク戦争でもロシアゲートでも米国のマスコミは、歪曲報道を続けた末に歪曲的な本質が露呈した。
ふつうに考えれば、マスコミやジャーナリズムに対する信用性が根本から崩れてもおかしくないが、実態はそうなっていない。
その後もマスコミは大きな権威であり続け、
報道=真実、
ジャーナリズム=善
という間違った価値観が、今も大半の人々の脳裏に植えつけられている(マスコミだけでなくジャーナリズムも善悪観の歪曲を基盤としている)。
人類に対する善悪観の上からの操作は今後も延々と続く。 (ロシアゲートで軍産に反撃するトランプ共和党)
メディアの主流がテレビからネットコンテンツに代わり、記者はAI執筆機に代わって、より巧妙な操作が行われる。
グーグルやSNS、顔認識の監視カメラ網などによって人類ひとりひとりの関心事項や思想信条、日々の行動が把握され、プロパガンダを軽信しない「頑固で間違った」人々がデータベースに登録されていく。
中国の電子化された档案(タンアン)である「社会信用システム」(素行通信簿)が世界の最先端だ。
大半の人々は「間違い」たくないので、喜々として軽信される道を選ぶ(日中韓など極東人はこの傾向が特にひどい)。
(China's Social Credit System – It's Coming To The United States Soon)
いわゆる「ニセニュース」とは本来、マスコミや主流SNSが流す価値観歪曲のコンテンツを指すべきだが、実際は逆で、主流側のコンテンツが歪曲されていると指摘する「頑固で間違った」傍流派の人々が発信するコンテンツの方が「ニセニュース」とレッテル貼りされ、大半の人々は見もしなくなる。みんなが「善」(=偽善)になりたがり、偽悪を気取るのは「時代遅れ」な老人(全共闘世代)ばかりだ。 (グーグルと中国)
米欧日の領域では、マスコミや主流SNSを使った善悪操作権を握るのが今後も軍産側だ(日本だと官僚機構)。だが中国やロシア、イランなどの非米諸国では、軍産に敵視されている各国の国家権力(習近平やプーチンやハメネイら)が、その国の善悪操作を握っている。非米諸国にはグーグルも入れない。米国の軍産は、日本や欧州の人々を洗脳できるが、中国人を洗脳できない。中国は、胡錦涛時代まで米国から洗脳されたがっていた(リベラルを演じ、同盟国になりたがっていた)が、習近平になって米国勢を排除して自前の洗脳装置を強化している。洗脳権=覇権だ。世界は多極化しつつある。覇権や国際政治を語る際、軍事のハードウェアの話より、洗脳や価値観操作の話の方がはるかに重要だ。
(覇権過激派にとりつかれたグーグル)
(米ネット著作権法の阻止とメディアの主役交代)
そして米国では、軍産が善悪を不正操作して反軍産なトランプを潰そうとしたロシアゲートが失敗に終わり、軍産の911以来20年近くの世界的な善悪歪曲策だった「テロ戦争」も失敗が確定しつつある。
これらの失敗後、米国中心の同盟諸国の価値観操作の隠然システムは、表向き無傷だが、欧州と米国の亀裂が拡大するなど、内実として崩壊しかけている。
米民主党内が左傾化し、民主党の軍産中道派の次期大統領候補の切り札であるバイデン元副大統領はトランプ風のセクハラ暴露が相次いでいる(民主党左派とトランプ共和党は喝采している)。軍産の政治領域は米国内でも狭まり、軍産による価値観操作=覇権運営の機能が低下している。対照的に、中国など非米諸国の洗脳装置や経済システム(一帯一路など)は台頭している。 (10 Videos Showing Joe Biden Touching Women Inappropriately) (世界経済のリセットを準備する)
軍産が米大統領を針小棒大に極悪のレッテルを貼って潰した先例として、ニクソンのウォーターゲート事件がある。ニクソンは、軍産支配の冷戦構造を壊そうとした隠れ多極主義の代理人で、米諜報界内の多極派がベトナム戦争を故意の失敗させた後、あとしまつと称して中国やロシアとの関係を改善し、冷戦構造の破壊の発端を作った。この「罪」への報復として、ニクソンは軍産から盗聴事件を暴露され、ウォーターゲート事件に発展させられて弾劾直前に辞任した。 (ニクソン、レーガン、そしてトランプ)
ニクソンは、ウォーターゲートビルへの不法侵入を指図したという確定的な刑事犯罪があるので弾劾されたが、トランプは確定的な刑事犯罪が何もない。軍産は、選挙前から今まで3年間トランプを精査したが訴追できる罪を見つけられないでいる。ニクソンは「大統領の犯罪」とされて辞めさせられたが、トランプは「大統領の冤罪」であり軍産に勝利している。トランプは、軍産支配や米国覇権の破壊というニクソンの遺業を継いでいる。
ウォーターゲート事件の暴露は「ジャーナリズムの偉業」であるが、実のところ、針小棒大な価値観歪曲によって軍産によるニクソン潰しの片棒を担いだだけだった。ジャーナリズムは不正な偽善である。
ジャーナリストを名乗るのは「私は浅はかです」と言っているようなものだ。

田中宇の国際ニュース解説
http://tanakanews.com/190402russiagate.htm









トランプのシナリオ(小笠原誠治の経済ニュースゼミ)
投稿者 赤かぶ
日時 2019年5月15日 01:23:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
トランプのシナリオ
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51770989.html
2019年05月13日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
トランプ大統領が,貿易交渉が長期化すれば中国に不利になると主張しています。
日経の記事です。
トランプ米大統領は11日,中国との貿易交渉について
「私の大統領としての2期目に交渉しないといけないなら,中国にとってはるかに悪い合意になるだろう」
とツイッターに投稿した。
「いま行動するくらい彼らが賢明ならいいのだが」
と呼びかけ,中国に早期の妥結を促した。さらに
「中国はこのところの貿易再協議でひどくやられたと考え,2020年の次期大統領選まで待ったほうがいいと思っているかもしれない」
と表明。
野党の民主党が大統領選で勝てば
「米国からぼったくりを続けられるからだ」
との見方を示した。自らの再選について堅調な経済や雇用を誇示し「彼らは私が再選すると分かっている」とも強調した。
トランプ氏は8日に中国が立場を後退させたのは,バイデン(前副大統領)や弱腰の民主党と交渉したいと切実に願っているからだ」とツイート。
貿易協議の最終盤で中国が態度を翻した一因は民主にあるとの見方を示している。
バイデン氏は1日の選挙集会で「中国は競争相手ではない」と述べ,党内外から対中融和的な発言との批判を浴びていた。
私は,トランプとアベシンゾウの言うことは信じませんので…ここでトランプが言っていることを真に受けることができません。
中国に不利になるとトランプが言えば言う程,米国も相当苦しい立場にあるのだな,と思ってしまいます。
それにしても,一見おバカに見えるトランプも詐欺師としては天才的なところがあると思います。
というのも,脅かすだけ脅かして中国に最大限の譲歩をさせれば,大きな得点になることは間違いありませんし,
逆に,中国が抵抗して,この記事にあるように,民主党政権が誕生することを望んでいるからだというイメージを米国民に植え付けることができれば,これまた選挙に有利に働く可能性があるからです。
但し,長期化すればするほど,米国の消費者は高い商品を買わざるを得なくなるわけです。
その点に関し,トランプは選挙民を完全に騙しています。
制裁関税を支払うのは中国だと主張し続けているからです。
どうしてトランプの支持者はそのことが理解できないのでしょうか?
或いは薄々おかしいなと思っていても,トランプを信じたいということなのでしょうか?
いずれにしても,そのことに関し,トランプの経済アドバイザーのカドローが正直に事実を認めています。
BBCの記事です。
トランプ大統領の経済顧問の一人が,米国に入ってくる中国製品に課せられた関税は,中国が支払っていると大統領が言っているのは間違いだと認めました。
国家経済会議の委員長のラリー・カドローは,輸入関税を支払っているのは米国の企業であることを認めました。
彼はフォックスニースに対して,貿易戦争が激化すると双方が被害を被ると考えていると語りました。
金曜日,トランプ氏は,2500億ドル相当の中国製品に課せられた関税は中国によって支払われているとツイートしました。
大統領は,中国との貿易交渉に関して,合意を焦る必要はないと述べました。というのも,多額の関税の支払いで国庫が潤っているからだ,と。
しかし,日曜日のフォックスニュースとのインタビューで,カドロー氏は,関税を支払っているのは米国の企業であり,そして,それを消費者に転嫁するので,消費者が支払うことになると認めました。
トランプは,アベシンゾウと同じように国民はアホだと思っているのでしょう。
簡単に騙すことができる,と。
それでも,トランプやアベシンゾウを支持する人がいるのですよね。
トランプの経済顧問が関税を支払うのは米国の消費者だと言っているのに,トランプが相変わらず中国が支払っているというのはどういうこっちゃと思った方,クリックをお願い致します。

★阿修羅♪
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/400.html

小笠原誠治の経済ニュースゼミ
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51770989.html














ヤス: ファーウェイ5G通信網が最終的に世界覇権を握る
2019.05.01(第63回)
なぜ中国のテクノロジーの発展は早いのか?
5月になった。
米中貿易戦争が一段落する兆しが見えてきたものの,米中の覇権争いは長期化する模様だ。
今回は中国の急速なテクノロジーの発展の背後にある状況を見てみよう。
●ファーウェイを容認する各国
しかしながら,トランプ政権の強い圧力にもかかわらず,アメリカの同盟国による「ファーウェイ」排除の動きは鈍い。
むしろ,「ファーウェイ」による5Gの通信網インフラを容認する方向に動き出している。
まずイギリスだが,2月17日,
「国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)」
が,「ファーウェイ」について利用を一部制限すべき領域はあるが「安全保障上のリスクは抑えられる」との判断を固めた。
またドイツだが,一部の政府の省庁ではすでに2週間前に「ファーウェイ」を5Gネットワーク構築の入札に参加させる暫定合意がなされている。
最終的には内閣と議会の承認が必要だが,トランプ政権の主張とは裏腹に,ドイツ当局の調査でも,「ファーウェイ」機器での不正行為の兆候は見つけられなかったとした。ドイツで「ファーウェイ」機器と通信網が全面的に容認される方向が強まっている。
さらにインドは,トランプ政権の通信網のアップグレードにファーウェイの機器を使えばサイバーセキュリティーに重大な脅威を及ぼすとの警告にもかかわらず,ファーウェイが提供する割安な価格や高い技術力はそうしたリスクを上回るとの主張が多いとの理由で,政策担当者や通信会社はほとんど耳を傾けていない。トランプ政権の圧力にもかかわらず,インドは「ファーウェイ」の5Gの通信網を導入する方向だ。
●背後にある中国の経済力
このような状況を見ると,トランプ政権の圧力は有効性を失い,最終的には「ファーウェイ」の5Gの通信網が世界の覇権を握る可能性が強いことが分かる。
アメリカは,イギリス,オーストラリア,カナダ,ニュージーランドなどの文化的にも近い関係にある諸国とは,それぞれの情報機関が収集した情報共有のネットワークを持っている。「ファイブ・アイズ」だ。
この協定の中核となっている国がアメリカとイギリスだが,トランプ政権の圧力にもかかわらず,そのイギリスが「ファーウェイ」機器と通信網の排除はしないことを明確にした意味は大きい。すでにアメリカは同盟国を結集する力を失っており,覇権が凋落している分かりやすい兆候だろう。
そのような状況になっている背景のひとつは,中国の経済力である。
その代表的な例はイギリスである。
中国最大の金持ちのひとりに,李嘉誠(レイ・カーセン)という人物がいる。
彼は香港最大の企業集団・長江実業グループ創設者兼会長である。
2013年度の世界長者番付によれば,その資産は310億ドルとされ,世界8位の富豪である。
長年,中国人としては世界最大の資産家であった。
いまイギリスは,EU離脱の余波で経済が低迷しつつある。
EU諸国との間で関税が復活することを恐れ,EUを主要な市場にしている国々の企業の撤退が後を絶たない。
最近では現地工場を持つ「HONDA」が撤退を決めた。イギリス経済の見通しは決して明るいものではない。
そのような状況のイギリスで,李嘉誠の「長江実業」とその傘下の多国籍企業,「ハチソン・ワンポア(和記黄埔)」は莫大な投資をし続けてきた。
中国では「イギリスの半分は李嘉誠が掌握している」とも報道されるくらいだ。
現在イギリスの35%以上の天然ガス,30%以上の電力は李嘉誠の手中にあり,イギリス経済は李嘉誠がどう動くかによって決まっていくと言っても過言ではないほど影響力が強い。イギリスの通信大手で,ヨーロッパ,アメリカ,アジアで使える格安SIMで有名な「Three UK」は,「長和電信」のイギリス法人で李嘉誠の会社だ。
「Three UK」は,「ファーウェイ」との間で20億ポンドの通信ネットワークの契約を結んでいる。
さらに「ファーウェイ」に200億人民元を投資して,同社の5Gのシステム購買契約を済ませている。
こうした状況なので,イギリスがトランプ政権の要請だったとしても,「ファーウェイ」を排除することは難しかった。
ここまでではないにしても,特にドイツなどのヨーロッパ諸国は中国に対する経済的な依存度が高いので,「ファーウェイ」の排除には踏み切ることができない。これから,カナダやオーストラリアなどの他の「ファイブ・アイ」諸国でも,同じような動きが拡大する可能性がある。そうすると,中国がテクノロジー覇権の争いで一歩先んじることにもなる。

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20170100 [ロシアゲート] 米国軍産vsトランプ
20170100 [ロシアゲート] トランプは確定的な刑事犯罪が何もない
20170100 [ロシアゲート] 2017年1月,スティール報告書 が公開
20170100 [ロシアゲート] トランプ陣営を悪しざまに描いたMI6謹製の「スティール報告書」
20170100 [ロシアゲート] トランプは確定的な刑事犯罪がない>>FBI捜査はスティール報告書に全面依拠
20180000 [ロシアゲート] ロシアゲートでのトランプ叩きが続く
20180000 [ロシアゲート] 捜査自体が,無根拠な報告書に依拠した不正・違法な「冤罪作り」 田中宇
20180000 [ロシアゲート] 米国覇権永続を目標にする軍産エスタブ・帝国側 vs 隠れ多極主義大資本家側のトランプ
20180000 [ロシアゲート] 米国覇権永続を目標にする軍産: 米連銀利下阻止>>米覇権の大黒柱であるドル覇権維持 田中宇
20180000 [ロシアゲート] 隠れ多極主義大資本家側のトランプ: 米覇権放棄を進めたい>>再選までの株価維持>>その後のドル崩壊を意図
20190324 [ロシアゲート] 軍産は選挙前から今まで3年間トランプを精査したが訴追できる罪を見つけられないでいる 田中宇
20190324 [ロシアゲート] ニクソンは「大統領の犯罪」とされ辞めさせられたが,トランプは「大統領の冤罪」であり軍産に勝利している
20190324 [ロシアゲート] 軍産支配,米国覇権破壊というニクソンの遺業を継ぐトランプ 田中宇
20190324 [ロシアゲート] 3月24日ロシアゲートが事実上終結
20190100 米国がバブルを膨張させてきたこの数年間,中国は逆に自国のバブルを意図的に潰し続けてきた 田中宇
20190510 中国より米国の方がひどいバブル膨張の状態にある。
20190510 中国は製造業など実体経済が豊か<>米国経済は金融(バブル)に偏重,消費以外の実体経済が脆弱 田中宇
20190510 トランプの意図的なプロセス(ドルを犠牲にしつつバブルを延命させる) 田中宇
20190510 今週からトランプが中国に対する懲罰関税強化>>米国中心の世界の株価が急落する可能性 田中宇
20190510 トランプは最近、米連銀に対し金融引締をやめさせ再緩和に方向転換しろと圧力をかけ続けている
20190510 トランプの意図: 米中貿易戦争>>世界経済を米中二分>>バブル崩壊>>米を潰す/中経済を残す>>米軍産複合体消失/覇権多極化 田中宇
20190510 トランプの意図: 中国へ懲罰関税強化>>株価を意図的に暴落>>FRB再緩和 Peter Schiff
20240000 米国バブル崩壊>>世界経済の中心は中国(とその傘下の一帯諸国)の実体経済になっていく 田中宇
20240000 米バブル崩壊は2期目トラ政権(-2024年)から次政権(-2028年)にかけ起きる 田中宇
20240000 次の米国バブル崩壊はドルや米国債といった米国の覇権体制の基盤を壊す 田中宇
20240000 米日欧中央銀行は2008リーマン危機以来のバブル延命策(QE)で疲弊>>2024バブル崩壊時にほとんど救済策を打てない
20280000 米バブル崩壊は2期目トラ政権(-2024年)から次政権(-2028年)にかけ起きる 田中宇

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posted by datasea at 15:44| Comment(0) | // 政治アナリスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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