2019年05月31日

石井久: 戦後世界を先読みして成功する

石井久: 戦後世界を先読みして成功する
■時代の変化の波を商売に生かした人ー石井久
株式の世界は一見運だけが左右するように思われるが,実はそうではない。
経済のマクロな波動,株価の波動を見極める冷静な目と決断力が必要である。
そして株の世界を「独眼竜」の名前で風靡した立花証券社長・石井久氏は,稀有な相場観と独自の情報分析力で,その人ありと名を高めた人物である。
石井氏は昭和23年に東京自由証券という証券会社に入り,優れた先見力で頭角を現しながら,株式新聞に「独眼竜」のペンネームで株価観測を発表した。
氏の生い立ちを見ると,根からのの株屋ではない。15歳で社会に出てから工員,行商人,巡査,闇屋などいろいろな職業について,最後に入ったのがこの世界である。
もっとも氏の場合,幼い頃から先見力を持っていたらしい。
小学生の時に相撲の優勝力士を当てたり,世の中の出来事を予言して的中させるという能力を発揮したと氏自身が語っている。
もっともこの予知能力には情報収集と言う裏づけがあった。
というのは氏は子供の時から新聞を丹念に読んだり,周囲の大人たちの話に熱心に耳を傾けて,それをしっかりと頭に入れて自分なりの結論を導き出していたのである。
つまり全くのヤマ勘ではなく,現代風に言えばデータ分析を行ったのである。
■日本の敗戦を読んでいち早く行動する
こういうエピソードもある。
昭和17年,技術幹部の養成所に入っていた氏は,同期生35名の代表として技術幹部の弁論大会に参加して,
「日本はあと3年半で戦争に負ける」
と断言したのである。
神州不滅をスローガンにしていた当時の人たちにとって,こんなショッキングな話はないだろう。
この弁論大会のタイトルは「夢」というものであったそうだが,氏自身は,連合軍と日本軍の物量の差を見つめ計算した上での結果だったとのちに述懐している。
しかも,氏は自身のこの予言に従って,当時から敗戦後の生活状態を予見して,現金を洋服や着物の生地にかえると言う行動をとっている。
終戦の後に「カネよりモノ」の時代が来ることを予測していたのである。
その後,株の世界に入った氏が持ち前のデータ分析を駆使して斯界の第一人者になった背景には,このような軌跡があったのである。
氏は後に立花証券を起こして,一匹狼の相場師から組織・企業の証券マンへと転身しているが,立花証券が今日に立っているのは,氏の時代変化の周期を読む能力の優秀さを示す証拠であろう。
同じように最後の相場師と思言われた「是銀」こと是方銀三氏も株の周期を読み取る達人だといえる。
株という庶民をも対象にした投機は,一面では大衆心理を読み取る技術にもたけていなくてはならない。
ここに是川氏の言う「人の行く裏に道あり」の相場観があるのではないか。
消費という大衆行動の変化の波に乗って成功者となった松下氏も株価の波動を読んで第一人者となった石井,是川の両氏も,ともに周期の法則を熟知して,未来の出来事を先取りする達人そうであったとしか言いようがない。
ー周期の研究,飛岡健,ワニの本ベストセラーズ, 1988年,

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posted by datasea at 20:03| Comment(0) | $ 経済アナリスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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