2018年10月25日

旧約聖書の十二大預言書


イザヤ書
1.書名
イザヤからマラキまでの17書は預言書です。
さらに、イザヤからダニエルまでの5書は大預言書、ホセアからマラキまでの12書は小預言書と呼ばれます。
本書は1:1に
「アモツの子、イザヤの幻」
とあるように、イザヤに啓示された預言書なので
「イザヤ書」
と名付けられました。
イザヤはウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの4人の王の時代に、50年以上預言者として活躍しました。
イザヤ書は救い主の預言に満ちているため、旧約の福音書とも呼ばれています。
2.著者と成立過程
伝統的に1:1の表示をイザヤ書全体への言及と理解し、著者はイザヤ1人と考えます。
新約聖書の証言もこれと一致します。(マタイ3:3,8:17)
一方、聖書の啓示の超自然性を否定するリベラル神学においては、
40章以降
の預言が極めて正確なバビロン捕囚期の歴史的出来事を含むため、イザヤの預言とは認めません。
そこで、
1〜39章(第1イザヤと呼ぶ)
のみをイザヤの著書とし、
40〜55章(第2イザヤ)と
56〜66章(第3イザヤ)
は、後代の2人の著者がすでに起こった出来事を預言風に書いたと考えます。
3.内容とメッセージ
イザヤ書は聖書66巻の構造と類似しています。
前半の39章は旧約の39巻に対応する律法の書であり、後半の27章は新約の27巻に対応する福音の書ということができます。
イザヤ書は旧約の中で最も多く新約に引用されており、旧約聖書の中で最も偉大な書物だと言われています。
@ガリラヤの光栄 9:1、2 マタイ4:12−17
イザヤ書はメシヤ預言に満ちています。ガリラヤの光栄は、ガリラヤで働きを始められる世の光なる救い主です。
救い主はまことの人であり、ダビデの子孫として生まれます。
また、救い主はまことの神でもあり、この世を治める主権を持っておられます。
この救い主の預言はイエスによって成就しました。
Aみことばの実現 61:1、2 ルカ4:16−21
イエスはイザヤ書61:1、2をナザレの会堂で朗読された後、
「きょう、聖書のこのみことばが、あなたがたが聞いたとおり実現しました。」
と言われました。イエスこそイザヤが預言したまことの救い主です。
イエスは、私たちの罪を赦し、霊の目を開け、真の自由を与え、主の恵みに生きるために、救いを成し遂げられました。
B苦難のしもべ 53:5,6 Tペテロ2:22−25
イザヤは、救い主は苦難のしもべとして、私たちの罪を負い、神のさばきを受けて死に、その死によって人類の罪の贖いを成し遂げてくだざると預言しました。そのとおりに、イエスは十字架の上で私たちの罪をその身に負い、私たちの身代わりに神のさばきを受け、その死によって罪を贖ってくださいました。
C捕囚からの解放 44:28 エズラ1:1,2
イザヤの預言は、ユダの滅亡、捕囚からの解放、キリストの来臨、新天新地にまで至ります。
それらの預言が自由自在に行き来します。
バビロン捕囚からの解放の預言は、ペルシャ王クロスの名前まで正確に預言され、そのとおりに成就しました。
神は歴史の支配者であられ、聖書の預言はこれからも確実に成就します。

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エレミヤ書
1.書名
1:1に「ヒルキヤの子エレミヤのことば」と記されているように、神がエレミヤに啓示された預言の書なので、エレミヤ書と名付けられました。
エレミヤはヨシヤ、エホアハズ、エホヤキム、エホヤキン、ゼデキヤの5人の王の時代に預言し、エルサレム陥落を経験しました。
その後、エレミヤはエジプトに連れて行かれますが、預言活動を続け、エジプトで亡くなったと考えられています。
2.著者と成立過程
本書の著者は、伝統的にエレミヤと考えられています。
エレミヤは36章で、23年間の預言のことばを書記バルクに記録させました。
しかし、エホヤキム王はその巻物を焼いてしまいました。
そこで、再びエレミヤは書記バルクに預言のことばを記録させました。
その巻物に後半のことばを記録して、エレミヤ書が完成したと考えられます。
3.内容とメッセージ
エレミヤ書は大きく4つに分けることができます。
1)エレミヤの召命(1章)
2)ユダに対する審判の預言(2〜25章) 
3)エレミヤの後半生の事件(26〜45章) 
4)諸国民への預言(46〜52章)
@エレミヤの召命 1:4〜8 ヨハネ15:16
エレミヤはヨシヤ王の13年目に、神から預言者としての召命を受けました。
エレミヤへの神の選びは、母の胎に宿る前から神の計画の中で定まっていました。
エレミヤは神の召命に応答し、南ユダの滅亡に至る歴史の中で、神のことばを語り続けました。
その結果、同胞から激しい迫害を受けましたが、預言者の使命を最後まで全うしました。
エレミヤは苦難を耐え、同胞のために涙した、涙の預言者と呼ばれています。
Aユダの滅亡、捕囚、帰還の預言 25:8〜12 エズラ1:1,2
エレミヤは罪を悔い改めない南ユダに対し、バビロンによって滅ぼされ、捕囚の民になること、さらに、70年の捕囚後、エルサレムに帰還できると預言しました。
しかし、王も民もエレミヤのことばに聞かず、むしろ偽預言者のことばを信じ、エレミヤを迫害し、殺そうとしました。
しかし、神はエレミヤを助け守られました。
そして、エレミヤの預言はすべて成就しました。
B永遠の愛 31:2〜4 ヨハネ3:16
神はユダに厳しいさばきを与えられましたが、それはバビロン捕囚を通して、剣を免れた残りの民が悔い改めて、神の救いの計画がその民を通して実現するためでした。
神の永遠の愛は、イスラエルに、そしてすべての民に変わらず注がれ、その神の愛は、ユダの子孫、ダビデの子孫であるイエス・キリストを通して完全に現わされました。
主イエスへの信仰によって、永遠の愛を私たちも心にいただくことができます。
C新しい契約 31:31〜34 ルカ22:20
エレミヤは、神の救いの計画は、新しい契約によって成就すると預言しました。
新しい契約は、民の心の中に律法が書き記され、民は神の民とされ、神は民のすべての罪を赦すという契約です。
この新しい契約が成就するために、イエスはご自分のいのちを十字架でささげ、私たちの罪の贖いを成し遂げられました。
イエスを主と信じるときに、私たちは新しい契約の民とされ、エレミヤの預言は私たちのうちに成就します。

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 哀歌(あいか)
1.書名
本書は、BC586年にバビロンによって南ユダ王国が滅亡し、その民が捕囚となった悲惨な状況を悲しみ嘆く歌なので哀歌と呼ばれています。
70人訳では、本書の序文にエレミヤがエルサレムのために哀歌を作ったと記されているので、それ以降、エレミヤ哀歌と呼ばれるようになりました。
しかし、今日では哀歌と呼ばれています。
2.著者と成立過程
本書は著者名を記していませんが、70人訳の序文に従って、伝統的にエレミヤと考えられています。
ユダの滅亡への嘆き、そこにある神のさばきと恵みの認識、悔い改めと神への祈りなどの本書の内容を考えると、著者がエレミヤである可能性は十分あります。
その一方で、エレミヤと同時代の人物が書いた可能性もあります。
いずれにしても、エルサレム崩壊後間もなく、ユダにおいて書かれたと考えられます。
3.内容とメッセージ
本書はへブル語のアルファベット順に歌われる、いろは歌形式で書かれています。
1章:荒廃したエルサレムへの嘆き
2章:神のさばき
3章:さばきの中にある神の恵み
4章:指導者たちの罪
5章:神に立ち返る祈り
@エルサレムへの嘆き 1:1−3 マタイ23:37,38
神の都であるエルサレムは、バビロン軍によって陥落し、破壊されてしまいました。
著者はエルサレムを女性にたとえ、エルサレムの悲しみを歌います。
そして、以前は大いなる者、女王であったのに、今は荒廃し、かつての同盟国からも見捨てられ、民は捕囚となって異邦人の中で憩うこともできなくなってしまった姿を嘆いています。
A神のさばきと悔い改め 2:17−19 Uコリント7:10
著者は、エルサレム陥落が、民の罪に対する神のさばきであることを語ります。
そして、だからこそ、神の前に悔い改めるべきことを民に命じています。
悔い改めこそ、神が願っておられることであり、真実な悔い改めのみが、神との関係を回復させる道だからです。
B主の恵みとあわれみ 3:22−24 エペソ2:4−6
神はエルサレムをさばかれましたが、滅ぼし尽くすことはされませんでした。
多くの民は剣を免れ、バビロンで捕囚となって生きることができました。
これは神の恵みとあわれみによるものであり、民の側に何かの理由があったのではありません。
神の恵みこそ罪人が救われるための唯一の理由です。
C神に立ち返る祈り 5:19−22 使徒3:18,19
エルサレムの神殿は破壊されても、天にある神の御座は永遠に続きます。
著者は、神のみもとに私たちを帰らせてくださいと切に祈ります。
神のみもとに帰るとは、神との関係の回復を意味します。
それなしに、捕囚からの帰還はありません。
神のさばきの現実の中で、神との関係の回復を得るために私たちがなすべきことは、悔いた心をもって神に切に祈ることです。

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エゼキエル書
1.書名
本書はエゼキエルに啓示された神の預言の書なので、エゼキエル書と名付けられました。
エゼキエルは、BC597年の第2回捕囚の際に、エホヤキン王と共にバビロンに捕え移されました。
その5年目にバビロンで預言者としての召命を受け、バビロンで預言しました。
そのメッセージは、エルサレムで預言したエレミヤと基本的に同じメッセージとなっています。
2.著者と成立過程
本書の著者はエゼキエルです。
エゼキエルはバビロンの地で、エルサレム陥落と南ユダの滅亡を預言しました。
エレミヤとエゼキエルの預言どおり、BC586年にバビロン軍によってエルサレムは陥落し、神殿は破壊され、南ユダは滅びました。
バビロンに捕え移された捕囚の民は、絶望のどん底に落とされましたが、神はエゼキエルを通してイスラエル回復と将来の希望のメッセージを与えられました。
3.内容とメッセージ
本書は大きく3つに分けることができます。
1)エルサレムに対する審判の預言(エルサレム包囲前)1−24章
2)諸外国に対する審判の預言(エルサレム包囲中)25−32章
3)イスラエルの回復と希望の預言(エルサレム陥落後)33−48章 
@エゼキエルの召命 3:1−3、詩篇119:103
エゼキエルはバビロンでの捕囚の5年目に、神から預言者としての召命を受けました。
その時エゼキエルは、巻き物を食べよとの神の命令に従うことによって、神の召命に応えました。
エゼキエルが神のことばである巻き物を食べると、蜜のように甘くなり、神のことばに養われて、預言者としての働きを始めました。
エゼキエルは、彼が見た幻や彼が行った象徴的行為を通して、神のメッセージを伝えました。
Aエルサレムを罰する者の幻 9:3−6、黙示9:4
8章でエルサレムの神殿内での偶像礼拝の様子を幻で見たエゼキエルは、9章でエルサレムを罰する者の幻を見ました。
神は偶像礼拝をおこなっていない者の額にしるしを付けることを命じ、しるしのない者を殺すようにと命じました。
エルサレムはこの幻のように、バビロン軍によって滅ぼされ、神のさばきが下されました。
B干からびた骨の谷の幻 37:7−12、使徒2:38、39
南ユダが滅びた時、捕囚の民は絶望し、エルサレム帰還は不可能なことだと思いました。
これに対し、神は干からびた骨を生き返らせる幻をエゼキエルに見させ、神はイスラエルを回復させ、イスラエルの地に戻すことを約束されました。
また、この幻は、救い主によって、新しい霊的イスラエルが起こされるという新約の時代をも預言しています。
C神殿から流れる川の幻 47:8,9 ヨハネ7:37−39
神はエゼキエルに新しい神殿の幻を見させました。
その神殿からは、いのちの水の川が流れ、この川が流れていく所では、すべてのものが生きました。
この幻は、ご自身が神殿であるイエスによって成就しました。
イエスが与える水とは聖霊であり、聖霊は人のたましいを生き返らせ、その人の心から生ける水が流れ出るようになります。そして、イエスから聖霊を受けた人々によって、福音は全世界に伝えられていきます。

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ダニエル書
1.書名
大預言書の最後はダニエル書です。
本書はダニエルに啓示された預言の書なので、ダニエル書と呼ばれています。
ダニエルはBC605年の第1回捕囚の時に、バビロンに連れて来られました。
ダニエルは、BC597年の第2回捕囚でバビロンに来たエゼキエルよりも、7年早くバビロンに来ました。
ダニエルは、バビロンのネブカデネザル王からペルシヤのクロス王までの長期間、異邦人の王宮で主なる神を証ししました。
2.著者と成立過程
本書の著者はダニエルです。
ダニエル書には奇跡、幻、夢の解き明かしが記されています。
ダニエルによる詳細な将来の預言は、歴史の中で正確に成就しています。
ダニエル書は、神が歴史の主権者であることを証しし、異教の地にある神の民に対して神への信仰を貫くように励ましました。
また、すべての時代の神の民に対して、患難に耐え信仰を全うし、神の国の完成を待ち望むようにと励まします。
3.内容とメッセージ
本書は大きく2つに分けることができます。
1)ダニエルに関する歴史1−6章
2)ダニエルの預言7−12章
@巨大な像の夢 2:31−35、黙示20:11
ネブカデネザル王の夢を解き明かしたダニエルは、バビロンで高い位に着き王宮で王に仕えることになりました。
夢は将来の歴史を預言するもので、次のように解釈できます。
金:バビロニヤ、銀:メド・ペルシヤ、銅:ギリシヤ、鉄と粘土:ローマ、一つの石:キリストの王国
将来についての預言は、この後もたびたびダニエル書に出てきますが、正確に歴史の中で成就していきました。
A金の像への礼拝拒否 3:16−18、Tコリント10:14
ネブカデネザル王は、高さ27mの金の像を建て、礼拝を強要しました。
しかし、シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴは、自分の命を賭けても偶像礼拝をしないとの信仰姿勢を表しました。
その結果、彼らは火の炉に投げ込まれましたが、神は彼らを守り、彼らはバビロンの地で、主こそまことの神であることを証ししました。
Bダニエルの祈り 9:1−3、エレミヤ29:10
エルサレムでエレミヤによって記されたエレミヤ書の写本は、遠く離れたバビロンにいるダニエルの手元にまで配布されました。
ダニエルはエレミヤ書によって、バビロン捕囚が70年であることを知り、希望を新たにすると共に、悔い改めと主の赦しを求める祈りをしました。
ダニエルは85歳位まで生き、クロス王にまで仕えることによって、エルサレム帰還の実現を知る者となりました。
C終末の時代と救いの完成 12:1,2 マタイ24:12−16
神はダニエルに、神の国の完成の前に患難時代が来ることを教えられました。
イエスも同じように、このことを教えられました。
患難時代には反キリストが現れ、信者は忍耐を強いられますが、最後にキリストが再臨し、神のさばきが行われ、信者は復活して永遠のいのちに至り、神の救いが完成します。

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