2013年12月04日

コルマンインデックスを振り返る

あえてコルマンインデックスを振り返る、意識の変化は本当に進行しているのか?1
11月17日
今回は少し早い更新になったかもしれない。いつも記事を読んでくれる読者に感謝する。
今回の記事
2013年も残すところ1カ月と2週間になった。また、コルマンインデックスが10月28日に終了してから2年以上たった。そこで今回は、改めてコルマンインデックスの内容を振り返りながら、コルマンインデックスが予測していた方向の変化がいま進んでいるのかどうか検証してみたい。意外な現実が見えて来るので、シリーズの記事となる。今回は第1回目である。
このブログを始めた理由
すでに6年半も前になるが、2007年5月にこのブログを始めたひとつの理由は、コルマンインデックスにあるような人間の意識の変化が実際に起こる方向に我々が向かっているのかどうか、現実の社会動向の分析を通して確認してみることであった。さらに、そのような確認作業の過程を通して、政治や経済などの社会システムと、人間の意識の変化が一挙に把握できる総合的な視点が得られるのではないかと考えた。もちろん、いまでもこの原点には変化はない。これからも社会と意識の変化を総合的に把握する方向を目指して、得ることが可能なあらゆる情報や材料を通して見て行くつもりである。
2013年も終ろうとしている。ジョン・ホーグをはじめ、2014年はどんな世界になるのか予測するさまざまな情報がすでに集まっている。これらは、特にメルマガを中心に徐々に紹介するつもりだ。
そこで今回は、2014年が始まる前に、
1)コルマンインデックスやハンク・ウエスルマンが予想した変化とはなんだったのか確認し、
2)それらの変化が2011年10月28日以降の世界で実際に起こっているのかどうか確認したいと思う。
一度こうした作業をやっておくと、これからの変化を見る上で重要な基準になるのではないかと思う。
コルマンインデックスの予告した変化
これまで何度も言ってきたことだが、2011年10月28日にマヤカレンダーが終了するとしていたコルマンインデックスは、この日に巨大な出来事が起こり、世界が劇的に変化することを予想したものではまったくない。コルマンインデックスが主張していたことは、2011年10月28日から、ある方向に向かう変化が加速するいうことである。これもすでに何度も掲載したことだが、以下がコルマンインデックスが主張していた変化の方向性だ。
人間の意識の変化
1)物欲や他者の支配を欲する権力欲が衰退し、人間関係に最大限の喜びを見いだす意識状態になる。
2)将来の計画を志向する目的合理的な行動が希薄になり、生きている「いま」に最大の幸福を感じる意識に変化する。
3)競争で勝利し、権力を追い求める強い自我を持った権力型の人格から、多くの人を対話で説得できる対話型の人格へと変化する。
社会システムの変化
4)ピラミッド型の階層構造やそうした構造に基づく権力型の組織が崩壊し、メンバーの協調によるフラットなネットワークの組織が社会のあらゆる側面を担うようになってゆく。
5)無限の物欲の再生産と、無理な成長を強いる消費社会から、社会の実質的な必要性に基づいて生産する実質的な経済へと移行する。
6)根拠のない幻想的な価値に基づく金融資本主義から、必要なものとサービスの生産を中心とした実体経済に移行する。
7)第6サイクルの意識に基づいた古い社会集団への帰属意識が衰退し、国家の弱体化と消滅に向かう流れが出現する。
思想の変化
8)特定の民族のアイデンティティーに過度に固執する民族意識や国家主義が衰退し、普遍的な人類意識が出現する。
9)左翼と右翼、保守と革新というように二極に分化した見方から、どんな対立した見方にも共通点を見いだし、対立を統合する総合的な知へと移行する。
10)人間の外部に存在し、人間を支配する超越的な存在としての神の概念から、一人一人が神や仏の一部であることを実感する方向へとシフトする。
ハンク・ウエスルマン博士の段階論
さらにハンク・ウエスルマン博士は、やはりコルマンインデックスと同じような意識の変化が、歴史的な段階として起こるとして次のような段階論を提示している。いま最後の第5の段階に入り、意識の驚異的な覚醒が進んでいるのではないかと考えている。
第1段階ー後期旧石器時代
人間はまだ周囲の自然と完全に同一化し、分離していない段階。周囲の自然すべてが意識をもった生きた存在として信仰の対象となるアニミズムが一般的。シャーマンが媒介者。
第2段階ー新石器時代
まだアニミズムの状態にあるが、女性の繁殖力が崇拝の対象として突出してくる。まだ聖職者や宗教組織のようなものは存在しない。
第3段階ーバビロンからギリシャ、ローマ帝国時代
崇拝の対象が自然そのものや女性の繁殖力ではなく、神という特定の対象に限定されてくる。多くの神々がおり、それらは階層化される。専門の聖職者が現れる。
第4段階ー過去2000年の西欧文明
多神教の神々に代り、絶対的な唯一神が崇拝の対象となる。一神教の神を祭る巨大な宗教教団が台頭する。
第4段階の終わりー現代
科学の発達により、一神教の教えが無効であり、神話でしかないことが証明された時代。多くの一神教が信用を失墜する。
第5段階ー2012年前後からやってくる新しい精神の時代
これまで「神」と呼ばれ、崇拝されてきた超越的存在を個々の人間が自分の内面に直接体験できるょうになる時代。このため、聖なるものを信者に伝える聖職者の必要性はなくなるので、宗教教団のような組織も消滅する。新しい神秘主義のはじまりの時代。
ウエスルマン博士は、このような人間の精神の進化をベースに、いままさに人々が覚醒し、新しい精神に目覚めようとしていると考えている。
変化の中核、個人こそが偉大な力
さて、こうした変化をまとめると次のようになる。変化の中核となるのは、やはり個人が自分の内面に超越的な力を感じ、自分こそが神であり仏であると強く自覚する意識の変化であろう。
このような意識の変化を個々の人間が体験すると、自分の内面には目の前の現実を変革し、新しい現実を生成できる偉大な力が内在していることを実感する。自分が思うように現実を変革できるのだから、この現実生成の力こそ、個人が自立する根拠となる。すると、保護と引き換えに個人を組織に埋め込むあらゆる権力や階層型の組織に依存する必要もなくなる。また、自分の存在根拠を特定の集団に求める民族主義やイデオロギーからも自由になる。そのように意識が変化した個人は、必要に応じてそれぞれが相互に結合するので、社会全体が階層化されないネットワーク型の社会へと移行する。
コルマンインデックスやウエルスマン博士が言う変化とは、意識変化による個人の自立が呼び覚ます包括的な社会変化を指している。
こうした変化は本当に進んでいるのか?
やはり、ここでもっとも問題になるのは、こうした変化が現実に起こっているのかどうかということだ。もし現実の動きのなかで変化が確認できなければ、コルマンインデックスやウエルスマン博士のような思想は、特定の思い込みの強い人々が作り出したファンタジーにしか過ぎないことになる。それは、特定の集団に支持される文化かもしれないが、現実とはなんのかかわりもないことになる。実際はどうなのだろうか?このような意識変化が実際に進んでいる兆候はあるのだろうか?
意味場(イミーバ)による現実の生成
結論を先に言うと、いままさに個人が現実を生成する主体になる変化が急速に進んでいる。このブログの過去の記事やメルマガなどで「意味場(イミーバ)」というものの存在を何度か解説したが、その機能からコルマンインデックスにあるような意識の変化が実際に進んでいることがよく分かる。イミーバとは、多くの人々が対話するフェースブックやツイッターなどのSNS、また自由に思ったことを書き込める掲示板などのことだ。こうしたサイトをイミーバと呼ぶのは、ここでは作家と読者、先生と生徒、生産者と消費者というような固定化された社会的な立場が無視され、どんな参加者でも個人に還元されてしまうからである。社会的な主体を基礎にした人間関係では、社会的主体としての立場を越えるコミュニケーションは成り立ちにくい。自分が営業マンであれば、相手に話す内容は営業マンとしての立場に強く規制される。立場の枠を越えて、個人として振る舞うことは極めて難しい。ところが、社会的な立場が無化され、全員が個人に還元されるイミーバでは、社会的立場による規制のない自由なコミュニケーションが可能となる。あらゆる内容の「意味」が自由に飛び交うのである。これが、SNSやBBSをイミーバと呼ぶ理由である。
イミーバの現実生成のメカニズム
イミーバではあらゆる内容が話題になる。そこには規制が存在しない。そしてどんな内容でも、それがアクセスが多いイミーバで話題になると、1)イミーバの会話内容がまとめられ、2)内容を現実にある出来事とリンクする過程が始まる。
これらの過程を通すと、どんな奇想天外な内容であっても強いリアリティーが付与される。「違った時間軸からやってきた男」や「未来人、ジョン・タイター」はそのよい例だ。
そして、話題に一度強いリアリティーが付与されると、さらに映像や本などの他のメディアにコピーされ、商品として流通するようになる。ここまで来ると、はじめはアクセスの多いイミーバの会話内容にしかすぎなかったものが、現実に存在するものとして一人歩きを始めるのである。このような状況まで至ると、それが現実であると信じ込む多くの人々が現れ、それに基づいて実際に行動するようになる。イミーバから始まった話題が、巨大な社会行動の引き金になることも十分にある。
個人が現実を変化さえる主体になる
このように見ると、個人の思っている内容がイミーバを媒介することで、実際に現実を変革し、新しい現実を生成するための巨大な力になる可能性があることを示している。つまりこれは、個人という極小の存在が、社会的な現実を変化させ、生成させるための大きな力を得たということだ。これこそまさに、個人が現実を生成する力があることを認識する、コルマンインデックスの意識変化の過程の重要な側面であるということができるだろう。
第3次産業革命による変化
しかし、個人が超越的な現実生成の力をもつことを実感する状況はイミーバには止まらない。イミーバが生成するものは思想や想念であって、物質的な現実そのものではない。だが、3Dプリンターやレーザーカッター、そして3Dスキャナーなどの画期的な新しいテクノロジーを用いると、これまでは大規模な製造業しか生産することのできなかったさまざまな製品が、個人の手によって簡単に生産することができる。とことんカスタマイズした家電や車、さらには航空機さえも作成が可能になってしまう。このテクノロジーを活用すると、我々の生活空間には、個人の斬新なアイデアを体現したあらゆる製品があふれることになる。さらに、そうした新しい製品のアイデアは、SNSのようなイミーバを通すことで、多くの個人の対話の連鎖からさらに新しい製品のアイデアと発展する。それらが実際に生産されると、我々の生活空間を大きく変える力になる。このように見ると、この動きは個人が現実を物質的に生成する力を獲得したということを意味する。これは、コルマンインデックスにあるように、物質的な現実を生成する主体こそ我々自身であるという意識を強めるはずである。
ネットワーク型の社会へと向かう流れ
このように、イミーバや第3次産業革命のテクノロジーは、個人が現実を変化させ、生成することのできる巨大な力を有していることを証明するものである。では、それが一般化した先にはどのような状況が待っているのだろうか?おそらくそれは、コルマンインデックスの4)にあるような、ピラミッド型の階層構造やそうした構造に基づく権力型の組織が崩壊し、メンバーの協調によるフラットなネットワークの組織が社会のあらゆる側面を担うようになる社会の出現であろう。個人が巨大な現実生成能力をもっているのだから、それを発揮すれば、ピラミッド型の階層構造をもつ権力的な組織に依存しなくてもよい自立性を獲得できるということである。
すさまじい押し戻し
このように見ると、コルマンインデックスで予告されていたような変化は、いままさに進行しているかのように見える。コルマンインデックス終了の少し前から始まったアラブの春や、今年になって突然と始まったトルコやブラジルの抗議運動では、SNSが運動を拡散する大きな役割を果たしたので、イミーバによる個人の発信力がどれほど大きな力をもつのか我々の認識を新たにさせた。また、コルマンインデックスの終了時点では始まったばかりだった第3次産業革命は、すでにあらゆる産業を飲み込む大きな流れとなり、個人が作成したあらゆる製品が実に多くのサイトに氾濫している。このように見ると、コルマンインデックスが指摘したような、個人が現実を生成する主体者となる動きは確実に加速しているように見える。
だが、我々の社会がこの方向に動くという保証はまだないと言わねばならない。それというのも、権力型の階層組織を強化したり、民族意識や国家主義を逆に強化するすさまじい押し戻しの力が同時に存在しているからである。その意味では、我々はどちらの方向に進むのかまだはっきりしない状況にいる。
続く
2013-11-17

ヤスの備忘録2.0 歴史と予知、哲学のあいだ
http://ytaka2011.blog105.fc2.com/blog-entry-289.html



posted by datasea at 01:57| Comment(0) | ◉ マヤ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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