2018年11月19日

[市場] 経済メモ

村上 尚己 : マーケット・ストラテジスト
今後、トランプ政権の通商政策がどうなるかは不明な部分が多い。
ただ2019年から始まる予定の日米通商協議において自動車産業への輸出制限などが実現するリスクがある。
しかも2019年は、消費増税で緊縮財政政策がさらに強まることになり、日本経済にはダブルパンチになりかねない。
繰り返しになるが、これは筆者のメインシナリオではなく、リスクシナリオである。
2019年早々にこのリスクが実現すれば、言うまでもなく、リスク資産全般の投資リターンは総じて冴えないだろう。
ただ、経済成長を高める拡張的な財政政策が続くアメリカ経済の減速はマイルドにとどまり、さらにはFRBが金融緩和に転じる政策オプションがある。
一方、日本では2019年の消費増税を和らげる限定的な手段が検討されているだけで、
財政政策が景気刺激的に作用する可能性は現状低く、そして日銀も金融緩和強化には距離を置いている。
仮にリスクシナリオが実現しても、日本株などよりも、アメリカ株が消去法的に投資対象として選択される状況は続くかもしれない。

Infoseek
https://news.infoseek.co.jp/







村上 尚己 : マーケット・ストラテジスト
2014年の消費増税時の8兆円の家計負担と比べると小さいものの、2019年の賃金上昇率がどの程度高まるかで、個人消費に及ぶ影響は異なってくる。
もし賃金が1%前後の伸びの状況で3兆円を超える増税負担となれば、可処分所得の伸びはほぼゼロまで抑制される。
2014年ほどではないが、個人消費に相当なブレーキがかかるリスクがある。
1〜2兆円規模の追加国債発行は、ほとんど問題がない
2%インフレの実現が難しい2019年度半ばの時点で、家計所得と個人消費にブレーキをかける緊縮財政政策の妥当性をどう考えるか。
教育無償化には人的資産を底上げする性質があり、この恒久的制度の財源を国債発行によって調達する合理性はある。
また、すでに国債発行残高GDP比率は低下しており、1〜2兆円規模の追加国債発行はほとんど問題にならない規模である。
そして、日本銀行による現行の金融緩和の枠組みでは、日銀による国債購入が減少していることが金融緩和の効果を弱めている可能性がある。
国債発行の拡大は、金融緩和の効果を高め総需要安定化政策の強化となり、遅れている脱デフレを後押しする。
国税・地方税をあわせて、税収規模はすでに100兆円に達しているが、早期に名目GDPが3%程度伸びる経済状況を実現することは、3兆円規模の税収増が確保されることを意味する。であれば、長期的に財政収支を安定させるためには、道半ばにある脱デフレと正常化完遂を最優先することが最も確実なプロセスになる。
1990年代半ばからの不十分な金融緩和政策、緊縮財政政策の帰結としてデフレ不況が長期化してきたことが、公的債務拡大の最大の要因だと筆者は考えている。
そう考えると、総需要安定化政策を徹底する堅実な政策運営が、最終的に将来世代の税負担を減らすことになる可能性がある。
政治的な事情が優先され、インフレ率が極めて低い中で再び個人消費に大きなブレーキをかける緊縮政策に踏み出す可能性が高まっているように見えるが、そうであれば脱デフレ完遂を前に日本経済に暗雲が漂ってもおかしくはない。

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日経 225


2019年の日本に立ちはだかる「2つのリスク」 世界経済の減速シナリオを検討しておこう
東洋経済オンライン / 2018年11月19日 7時30分
アメリカはまもなくブラックフライデー。
筆者はアメリカ経済が堅調と読むが、リスクシナリオも検証する(写真:ロイター/アフロ)
アメリカの株式市場が不安定だ。11月6日に行われたアメリカの中間選挙の結果、「ねじれ議会」となることが決定したが、もともと選挙をきっかけにアメリカの政治情勢や経済政策が変わる可能性は低かった。米中首脳の間で電話会議が行われたこともあり、同国の株式市場は
「想定どおりの中間選挙」
を好感する格好で上昇。
一時は10月末までに大きく下落した分の半分程度は取り戻した。
だが、その後はアメリカの通商政策が再び強硬になるなどの懸念から再び株価が下落。
トランプ政権の通商政策に加えて、拡張財政を掲げるイタリアとEU(欧州連合)との衝突、
政局が不安定化する中でイギリスがEUから秩序を保ったうえで離脱を実現できるか、など複数の政治的懸念材料が世界的な株式市場の上値を抑える要因になっている。
■アメリカ経済は依然好調、投資チャンスは継続
もし、これらの政治リスクが市場の不確実性を高めるだけで、株価の趨勢を決する企業利益などの経済動向に影響しないのであれば、これに神経質な金融市場は「押し目買いの機会」を提供していることになる。実際、アメリカの経済指標をみると、4−6月以降年率3%を上回る高成長が続いており、一部の金利敏感セクターを除けばアメリカ経済全体では好調を保っているため、筆者はアメリカの株式市場の投資機会と考える。
そして、アメリカの債券市場では、経済への悲観的な見方は大きく強まっていない。
一方、アメリカ以外の国では年央から景気減速の兆候がみられ、例えばユーロ圏の7−9月成長率は前期比+0.2%に低下した。新興国経済の成長停滞が、欧州経済に波及しているとすれば、世界経済全体が再び減速しているシグナルといえるだろう。
10月初旬のアメリカ株を中心とした株式市場の下落は、政治リスクへの懸念の高まりとアメリカの金利上昇がきっかけとなったとみている。もしそうではなく、仮に今後の世界経済の大幅減速を株式市場が予見していることが株安の真因なら、
仮に政治への懸念が和らいだだけでは株式市場は簡単には反転しないだろう。
世界の総需要の源泉といえるアメリカの個人消費拡大は2019年も続くと筆者は予想しており、上記はあくまで筆者が想定するリスクシナリオだが、以下ではこの世界経済の減速リスクを考えてみたい。
■日本経済は世界経済の基調判断材料に役立つ
世界経済の基調を判断する上で、外的要因で景気が左右され易い日本経済は判断材料の一つになる。
11月14日に発表された7−9月GDP成長率は前期比-0.3%と、
1−3月に続いて今年2度目のマイナス成長
となった。
7−9月は自然災害が各地で多発し、工場の生産活動や物流が広範囲に停止、さらに外国人観光客の減少をもたらした。
2019年の日本に立ちはだかる「2つのリスク」 世界経済の減速シナリオを検討しておこう
東洋経済オンライン / 2018年11月19日 7時30分
多くのショックが起きるとマイナス成長となるのはやむを得ないし、また、統計精度に問題がある日本GDP統計は景気判断材料としてあまり有用ではないとみている。このため、7-9月期がマイナス成長だったことで日本経済について悲観的にみる必要はないが、
それでも2017年度+1.6%と比べると、2018年度は+1.0%前後に成長率が低下しているとみられる。
また、GDP以外の日本の統計をみると、例えば日銀短観で「景気がよい」と回答する大企業製造業の割合は依然として多いが、その割合は2017年12月が最近でのピークとなり2018年9月まで少しずつ低下しており、景気回復の勢いは少しずつ鈍っている。
7−9月までの企業決算を踏まえた、2018年度の企業が想定する増益率がほぼゼロにとどまるなど、特殊要因を加味しても日本経済には鈍さが目立っている。
日本経済がやや停滞している背景には、世界経済は緩やかに減速していることが影響している可能性がある。
なお、日本企業の業績停滞と対称的に、アメリカでは、7−9月までの企業業績は、減税の押し上げを除くベースでも2桁増益が続いている。
アメリカでは財政政策により成長率が上振れていることが、アメリカの企業業績の拡大が続いている一つの要因である。
こうした米日の企業業績の状況を踏まえれば、年初からの米日株のパフォーマンスに10%程度の差があることはほぼ説明できる。
つまり、アメリカ株が割高、日本株が割安、とはいずれも言い難いだろう。
2018年の日本経済はやや冴えないが、その一方、日本銀行の金融政策を振り返ると、7月に長期金利に関する誘導目標の変動幅拡大が決まった。
フォワードガイダンス導入との組み合わせだったが、それ以降、日銀は、経済・インフレ動向よりも「副作用への配慮」をより重視している、との見方が金融市場では広まっている。
金融緩和政策を徹底することで、2%のインフレ安定を早期に実現することが、金融システムを安定させ、副作用を本質的に和らげると筆者は考えている。
実際には、それとは正反対ともいえる、
「経済情勢にかかわらず金利上昇を正当化する」
という姿勢が強まっているようにみえる。
この点について詳細は割愛するが、これは危うい政策姿勢のようにみえる。
■2019年の日本の「2つのリスク」
夏場からの日銀の政策スタンスの変化は、為替市場において、はっきりとした円高材料になっていないようにみえる。
ただ、2018年は全面的に米ドル高となる中で、ドル円は春先対比では円安に戻ったが、1ドル=110円台と、年初から水準はほぼ変わっていない。
るFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策がドル高を後押しする中で、日銀の金融緩和の姿勢が明確ならば、もう少し円安となっても不思議ではない(ユーロドルは、年初からユーロ安になっている)。つまり、日銀が金融緩和を緩めていることがドル円市場に影響を及ぼし、将来の2%インフレの実現可能性を低下させていることになる。現在の金融政策の枠組みでは、緊縮財政で国債発行が減少する中で金融緩和効果は低下するが、それを日銀は放置しているとも言える。
今後、トランプ政権の通商政策がどうなるかは不明な部分が多い。ただ2019年から始まる予定の日米通商協議において自動車産業への輸出制限などが実現するリスクがある。しかも2019年は、消費増税で緊縮財政政策がさらに強まることになり、日本経済にはダブルパンチになりかねない。
繰り返しになるが、これは筆者のメインシナリオではなく、リスクシナリオである。2019年早々にこのリスクが実現すれば、言うまでもなく、リスク資産全般の投資リターンは総じて冴えないだろう。
ただ、経済成長を高める拡張的な財政政策が続くアメリカ経済の減速はマイルドにとどまり、さらにはFRBが金融緩和に転じる政策オプションがある。
一方、日本では2019年の消費増税を和らげる限定的な手段が検討されているだけで、
財政政策が景気刺激的に作用する可能性は現状低く、そして日銀も金融緩和強化には距離を置いている。
仮にリスクシナリオが実現しても、日本株などよりも、アメリカ株が消去法的に投資対象として選択される状況は続くかもしれない。
村上 尚己: マーケット・ストラテジスト

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「消費税10%」に日本経済は耐えられない懸念
決定間近「骨太の方針」に対する根本的な疑問
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村上 尚己 : マーケット・ストラテジスト
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2018/06/04 7:00
消費税が10%になると、対策を打っても家計への実質的な増税額は3兆円超になる可能性がある(撮影:尾形文繁)
今年も「骨太の方針」の作成が佳境を迎えている(6月に政府が発表予定、正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」)。
方針を決める経済財政諮問会議では、2019年10月の消費増税が予定される中で、2014年の増税時のような景気の落ち込みを防ぐ対応策が議論されている。
「消費増税による悪影響」が、正しく認識されていない
この中には、消費増税前の駆け込みと反動減がもたらす「経済の振れ幅」を平準化する対応策がある。
だがこれらは本質的な対応とは言えないだろう。
なぜなら消費増税の悪影響とは、増税による家計所得の目減りによって個人消費が落ち込むことだからである。
「増税による恒久的な家計所得の目減りを、家計への所得補填政策でどの程度カバーするか」
が、増税のインパクトを決する。
2%の消費増税分から軽減税率分を引いた4.6兆円程度が、2019年10月から恒久的に家計所得の押し下げに作用する。
一方、予定されている消費増税分のうち、約2兆円については
幼児教育や大学授業料無償化
などの対策に使われるというのが安倍政権の公約となっている。
実際には、増税ショックを和らげる恒久的な家計への所得補填がどの程度の規模になるかは、制度設計によって変わると筆者は考えている。
消費増税とともに実現する、家計に対する所得補填の規模がほぼ明らかになっている政策では、
幼児教育無償化に約0.7兆円、
低所得年金生活者(対象800万人)に対する支援金などに約0.5兆円
が充てられる、と筆者は見積もっている。
以上は増税開始と同時期に始まる見通しだが、この恩恵を受けるのは、
子育て世帯、低所得高齢世帯
であり、消費性向が高い一部世帯への所得補填は、増税ショックを多少和らげるだろう。
もう一つの所得補填の目玉は、
大学など高等教育の授業料無償化、
支援金支給
などの政策である。
だが、これを通じた所得補填については、規模や対象範囲は依然明確になっていない。
なお、この制度は2020年4月から始まるので、2019年10月の消費増税には間に合わない。
家計が支払う大学などの授業料の総額は年間3.7兆円と試算され、個人消費の1.5%の割合となる。
この対象世帯の範囲によって、授業料無償化による家計への所得補填は数千億円レベルで異なってくる。
結局、家計所得への補填は1兆円程度?
2017年の自民党部会における資料によれば、低年収世帯には
「授業料無償化」+「年収300〜500万円世帯へ半額無償化など」
で、0.7兆円の財源(=家計への所得補填)が必要と試算されている。
この対象となるのは、大学授業料を負担する世帯の2割程度とみられる。
一方、最近の報道によれば、大学などの授業料無償化について、
授業料全額無償化は
世帯年収約200万円以下
に限り、世帯年収380万円まで、年収ごとに段階的に授業料の一部を補填する案が検討されている模様である。
この案だと、大学無償化による所得補填をうけるのは対象世帯の1割以下になるとみられ、
上記の自民党案で示された0.7兆円の半分以下の規模に増税時の家計所得補填が抑えられる可能性がある。
これは授業料無償化に限る話で、別途、学生への生活支援の枠組みも検討されていると報じられていることから、ある程度の上積みはあるかもしれない。最終的には、今後固まる制度設計次第ではあるが、霞が関から漏れ伝わる報道を踏まえると、2兆円分とされる消費増税の使い道のうち、家計所得補填にまわる規模は1兆円程度にとどまる可能性がある。
そうなると、消費増税による家計負担は3兆円を超える可能性があり、家計所得の1%超に相当する可能性がでてくる。
2014年の消費増税時の8兆円の家計負担と比べると小さいものの、2019年の賃金上昇率がどの程度高まるかで、個人消費に及ぶ影響は異なってくる。
もし賃金が1%前後の伸びの状況で3兆円を超える増税負担となれば、可処分所得の伸びはほぼゼロまで抑制される。
2014年ほどではないが、個人消費に相当なブレーキがかかるリスクがある。
1〜2兆円規模の追加国債発行は、ほとんど問題がない
2%インフレの実現が難しい2019年度半ばの時点で、家計所得と個人消費にブレーキをかける緊縮財政政策の妥当性をどう考えるか。
教育無償化には人的資産を底上げする性質があり、この恒久的制度の財源を国債発行によって調達する合理性はある。
また、すでに国債発行残高GDP比率は低下しており、1〜2兆円規模の追加国債発行はほとんど問題にならない規模である。
そして、日本銀行による現行の金融緩和の枠組みでは、日銀による国債購入が減少していることが金融緩和の効果を弱めている可能性がある。
国債発行の拡大は、金融緩和の効果を高め総需要安定化政策の強化となり、遅れている脱デフレを後押しする。
国税・地方税をあわせて、税収規模はすでに100兆円に達しているが、早期に名目GDPが3%程度伸びる経済状況を実現することは、3兆円規模の税収増が確保されることを意味する。であれば、長期的に財政収支を安定させるためには、道半ばにある脱デフレと正常化完遂を最優先することが最も確実なプロセスになる。
1990年代半ばからの不十分な金融緩和政策、緊縮財政政策の帰結としてデフレ不況が長期化してきたことが、公的債務拡大の最大の要因だと筆者は考えている。
そう考えると、総需要安定化政策を徹底する堅実な政策運営が、最終的に将来世代の税負担を減らすことになる可能性がある。
政治的な事情が優先され、インフレ率が極めて低い中で再び個人消費に大きなブレーキをかける緊縮政策に踏み出す可能性が高まっているように見えるが、そうであれば脱デフレ完遂を前に日本経済に暗雲が漂ってもおかしくはない。

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https://toyokeizai.net/articles/-/223500?page=3
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ソニー、不振でもスマホから撤退しないワケ 中計から見えた「2020年代の成長戦略」
本田 雅一 2018/05/24 23:10
2月の社長交代会見における吉田憲一郎社長(右)と平井一夫前社長(撮影:尾形文繁)
ソニーは5月22日、吉田憲一郎氏が社長兼CEOに就任後、初の3カ年計画(2019年3月期〜2011年3月期)を発表した。
計画期間中は「営業キャッシュフロー」を最も重視、3年間で金融事業を除いたベースで2兆円以上の営業キャッシュフロー創出を目指すことを明らかにした。
部門別の営業利益目標は、
「ゲーム&ネットワークサービス」が1300〜1700億円(今期予想1900億円)、
「音楽」が1100〜1300億円(同1120億円)、
「映画」が580〜680億円(同420億円)、
「イメージング・プロダクツ&ソリューションが850〜1050億円(同750億円)、
「ホームエンタテインメント&サウンド」が750〜1050億円(同860億円)、
「モバイルコミュニケーション」が200〜300億円(同150億円の赤字)、
「半導体」が1600〜2000億円(同1000億円)というものだ。
吉田社長は全体の営業利益計画は開示しなかった。
「この3年間は利益成長よりも、事業のリカーリング化(継続的な収益を生み出すビジネスモデル化)によって利益の質を高めることに軸足を置きたい」と語った。
株価は2日続けて下落
今回の中計は、新体制の元で発表された新プランではあるものだが、これまで平井社長が進めてきた2期6年の中期計画に続く第3期目と位置付けられており、
従来路線の継続の色が濃いものだった。
過去最高の業績を挙げた直後でもある。
投資家は明確な利益成長戦略を期待していたためか、ソニーの株価は21日の終値5388円から3日続けて下落し、24日の終値は5100円だった。
前社長の平井一夫氏がたどり着いた「感動」をもたらす製品・サービスを作ろうというスローガンは、「ラストワンインチ」という言葉に集約されている。
これは、クラウドにアプリケーションの価値が集まる中にあって、最終的に手に触れるモノに価値が生まれるという考え方である。
この考え方を徹底することにより、平井前社長はソニーのエレクトロニクス部門を復活させた。
吉田新社長の戦略はこの流れを引き継ぎ、さらに映像・音楽を楽しむ製品を起点にコンテンツ事業へと結びつけ、
“事業のリカーリング化”
を進めるという。
コンテンツ業界は、音楽についてはCD販売、ダウンロード販売から配信への移行が進み、落ち着いたことで事業性が以前よりも増している。
その中で英EMIを買収する計画を発表した。
昨年、平井氏は国内の経営指揮を吉田氏に任せ、頻繁に米ソニーピクチャーズに足を運んでいた。
映画会社も事業の形を変えようとしている
ネットフリックスなどが自主制作映画・ドラマを多数制作し、ネット配信で映像を楽しむことが多くなってきた中、ディズニーがHuluを運営する20世紀フォックスを買収したニュースに代表されるように映画会社も事業の形を変えようとしている。
こうした流れの中で、エレクトロニクス製品とコンテンツ事業を結びつけることで収益化を図るという話も、前期から引き継いでの既定路線だ。
一方で1月に発表していた自動車向けセンサー事業の進展をはじめとする、新たな収益源と期待される事業に関しても、驚くような内容はなかった。
できるかどうかの判断をできないような計画を口にすることはできないのは当然と言えば当然である。
が、それでもソニーに対する期待感が高まってきたこともあり、
「しばらくは現状維持が続く」
という部分に、株式市場が冷めた反応を示したということだろう。
 もっとも、筆者はこうした既定路線維持の方針を前向きなものとして捉えた。
6年(中計でいえば2期)続いた平井体制は、
瀕死のエレクトロニクス事業を見直し、
切り取る部分は切り取り、
止血すべきところは止血し、
社内の士気を高めるために若手をはじめとするエンジニアにチャンスを与える
ことで活性化してきた6年だった。
2018年3月期における過去最高益の達成は為替要因なども絡んでおり、ソニーの経営が安定したとは言い切れない段階だ。
次の成長戦略を力強く描いていくためにも、今は基礎体力をつける時期ではないだろうか。
4月27日に行われた2018年3月期の決算発表で、代表執行役EVP CFOに就任した十時裕樹氏は
「これまでソニーは5000億円以上の営業利益を継続して出したことがない。
だからこそ、2018年度からの3カ年計画では、利益を安定して出し続けることが重要だ」
と話した。
スマートフォン事業を継続する理由
もちろん、財務責任者としての言葉なのだから、堅実路線を目指すコメントは驚くに値しない。
しかしこのとき、同時に十時氏は縮小を続けるスマートフォン事業を継続する理由に関して、次のようにも話していた。
「次世代通信技術の5Gはスマートフォン以外のさまざまな製品に入っていく。
5G時代、ソニーグループ全体で通信技術を展開していくには、ソニー社内にその技術を有していなければならない」
そのために、たとえ販売台数が年間1000万台というボリュームに縮小したとしても事業継続できる体制に組織を再構築するとの方針を
「経営陣の総意」
と強調したうえで話した。
実はこの考え方は拡大路線だったスマートフォン戦略に急ブレーキをかけた2014年末からまったくブレていない。
ソニーは、スマートフォンの時代には乗り遅れた。
しかし、次の変節点が2020年代になるとやってくる。
次の変節点とは、
モノ、デバイスがネットワークへと接続され、社会全体がネットワークで繋がる
といわれる5G時代の到来だ。
この変節点に、ソニーが真っ先にアクセルを踏んでいくことを狙うならば、事業体質の改善が進んだ今こそ、次の期で堅実に利益を拾いながらも、水面下では反転攻勢のための「仕込み」をするべき時期だろう。そうした意味では、この中計が終わる2021年末までは、大きなサプライズはないかもしれない。
しかし、本当の意味でソニーが復活し、成長していくためには、「仕込み」の時期は重要だ。
2020年代以降の飛躍を信じ、長い目でソニーの経営を見る必要があるだろう。

MSN
https://www.msn.com/ja-jp/







日本企業が内部留保を増加させるワケ
企業の内部留保の増加が問題となっている。
利益が大きく改善しながら現金をため込み人件費に回さないと批判されているが,配当も利益の増加に比べ低い水準にとどまる。
純利益に占める配当の割合を示す配当性向は,東証1部上場の主要500社の平均は31%で,欧州の主要企業の半分程度にすぎず,むしろ低下傾向にある。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは,この背景に日本企業特有の横並び意識があると指摘する。
「日本企業の配当性向は30%前後に集中していますが,これは突出を嫌うためです。
減配や無配を恐れて他社と同じ水準にし,翌年以降も安定した配当をすることを優先して剰余金があってもため込んでしまう」
どうすれば企業にお金を使わせることができるようになるのか。
「人口減少で将来にわたって低成長が続くことが予想されるうえに,円安や原油安もいつ揺り戻しがあるかわからない。
そうなれば,企業は人件費や配当に回すよりもいざというときに備えることを優先してしまいがちです。
企業が成長イメージを持てるよう規制緩和などで政策的に促していくことが必要です」(上野氏)
もっとお金を使える環境づくりが欠かせない。 (図版作成=大橋昭一)
プレジデントオンライン

msn.com
https://www./ja-jp/money/news/














[市場] 孫氏“世界の買収王”も有利子負債は18兆円
「ソフトバンク」携帯上場 孫氏“世界の買収王”も有利子負債18兆円… 通信事業での高利益は不透明
夕刊フジ / 2018年11月14日 17時2分
通信子会社のソフトバンクの上場が承認されたソフトバンクグループ(SBG)。
親会社は投資会社の色合いを強め、孫正義会長兼社長(61)は名実ともに
「世界の買収王」
となる。
だが、有利子負債は18兆円にふくらみ、格付けは投機的水準というのがもう一つの顔だ。
上場予定日は12月19日。
株式時価総額は7兆1807億円と想定しており、初値ベースで7兆3395億円だった日本郵政に次ぐ規模となる。
SBGはソフトバンク株の3分の1超を売却し、市場から最大約2兆6000億円を調達する見通し。
株投資ブームを生んだ1987年のNTT上場時に政府が調達した額を上回り、過去最大となる。
上場後もSBGが63・14%の出資比率を保ち、連結子会社を維持する。
「親子上場」はNTTとNTTドコモなどの例もあるが、子会社の独立性が懸念されるため解消の方向が主流だ。
また、ソフトバンク株を手に入れようと個人投資家が手持ちの株を換金売りするため、
その他の銘柄が下落するとの見方もある。
こうした市場の懸念は百も承知のはずだが、なぜ上場に踏み切るのか。
孫氏は創業以来、企業買収を武器にパソコンソフト卸、通信など主力事業を入れ替えてきた。
サウジ政府と組んだ10兆円規模の
「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」
の投資先株式の評価益が営業利益の2割超を占める。
巨額借金をてこに投資を重ねた結果、9月末時点で有利子負債は18兆円。
年間利払いは約5100億円にのぼる。
最近も、買収資金獲得のため虎の子のアリババ株を担保に差し出すほか、
傘下で半導体設計を手掛ける英アーム・ホールディングスの一部株式をSVFに現物出資するなど、なりふり構わぬ資金調達が目立つ。
携帯子会社の上場で得た資金も投資につぎ込まれるとみられるが、菅義偉官房長官が通信料金の引き下げを要請し、これまで通りの利益を上げられるかは不透明だ。
SVFも、記者殺害への関与が指摘されるサウジ皇太子の肝いりという色が付いており、欧米の企業や投資家が敬遠するリスクを抱える。
これまで大バクチに勝ってきた孫氏だが、「高転び」しかねない危うい状況は続いている。

Infoseek
https://news.infoseek.co.jp/article/00fujieco1811140005?scid=newsmm








⬛LinkedInニュース
@人手不足を背景に、アルバイトの時給上昇が続いている。
求人情報大手のリクルートジョブズが発表した3大都市圏の10月のアルバイト・パートの平均時給は1047円となり、前年同月比2.6%増加して過去最高を更新した。
職種別では「製造・物流・清掃系」が前年同月比3%増、事務系で同2.9%増、「フード系」で2.3%増など全職種で前年同月比プラスを記録。すべての職種が1000円台となった。深刻な人手不足は、小売り・外食を中心に、幅広く日本の産業に影響を与えつつある。
A脅威となる巨大ITプラットフォーマーは、米国のGAFAだけにあらず。
読売新聞の報道によると、経済協力開発機構(OECD)が、
中国の巨大IT企業「BAT」
が影響力を強めていると監視の必要性を呼びかける報告書を準備している。
BATは検索大手の
バイドゥ(Baidu)、
ネット通販大手アリババ(Alibaba)、
WeChatなど運用するテンセント(Tencent)
の頭文字。
いずれも中国国内だけでなく、IT分野や次世代自動車などで日本企業と連携するなど、海外での存在感を高めている。
Bフィットネスジムを運営するライザップの経営が、赤字に転落した。
今年度第2四半期の決算発表によると、純損益は
85億円の赤字
と、前年同期29億円の黒字から一転しマイナス収支となった。
今年度通年の純損益も159億円のプラス予想から70億円の損失へと下方修正する。
同社はフリーペーパーの「ぱど」など経営不振の企業を積極的に買収してきたが、それらの業績改善が当初の予定より遅れているとしている。
今後は新規M&Aを原則凍結する。
今回の赤字転落の経営責任を取るとして、社長の瀬戸健氏は2018年4月から1年分の役員報酬を全額返上する。
決算発表を受け、11月15日のライザップ株は売り注文が殺到した。
C吉野家ホールディングス(HD)は11月15日、牛丼店「吉野家」で人工知能(AI)を使ったアルバイトの面接を実験的に開始すると発表した。
志望者はスマートフォンを使い、質問に音声で答える。
面接に来るまでのハードルを下げながら、採用選考する店長の負担を減らすのが狙い。
システムは採用支援などを手掛けるタレントアンドアセスメントが開発した
「SHaiN EX ライト」
と呼ぶサービスを利用する。
まずは神奈川県内の74店舗で試験導入し、効果を検証しながら関東圏の店舗に拡大する計画だ。
D乳酸菌で仕事の能率が上がる?。
キリンホールディングスは11月15日、独自に開発した
「プラズマ乳酸菌」
を配合した食品の摂取が労働生産性を高めるとの研究成果を発表した。
研究はヤフーと共同で実施、同社の従業員が乳酸菌入りの食品を食べたところ、体調がよくなり、労働生産性を5%引き上げることができたとしている。
研究を担当したヤフーの産業医は、
「風邪の諸症状をはじめとした体調不良のリスクを低減し、活気を高く維持した状態で勤務できる」
と評価。キリンは2017年11月からプラズマ乳酸菌を使った飲料の販売を開始、本格的な事業化に乗り出している。
− 村井 秀輔 (Shusuke Murai)

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中間決算に透ける踊り場 業績は減速鮮明に 業界内で「勝ち組」「負け組」とに二極化
東洋経済オンライン / 2018年11月19日 7時50分
日産自動車は3期連続で減益の見通し。
北米の販売奨励金が利益の圧迫要因になっている(撮影:大澤 誠)
3月期決算企業の2018年4〜9月期(中間)決算が出そろった。
東洋経済予想では、2018年度の通期営業利益の見通しは前年比4.6%増。
2017年度の同12.9%増に比べて減速する。各社の決算について「会社四季報」の業界担当記者に聞いた。
──米中貿易戦争で自動車が焦点になっている。
自動車担当 独ダイムラーやBMWは上期大幅減益だったのに対し、好調ぶりが目立ったのがトヨタ自動車。
中間営業利益は1兆2618億円(前年同期比15%増、以下同)。
通期の見通しも2兆4000億円と前年比横ばいに引き上げた。
当初減速を見込んでいた米国市場で、大型ピックアップトラックやSUV(スポーツ多目的車)が売れている。
アジアの好調に、お家芸の原価改善努力や円安効果も加わる。貿易戦争など不透明要因は多いが、足元は悪くない。
対照的に厳しかったのは日産自動車とSUBARU。
日産は販売奨励金をつぎ込んだ前モデルの主力セダン「アルティマ」の在庫圧縮が収益悪化の要因になった。
通期でも自動運転や電気自動車など、開発費が膨らむ。
スバルは11月1日に公表したエンジンのリコール費用引き当てで中間営業利益は74%減に。通期も42%減と冴えない。
■半導体は大型好況に
──中国といえば、工作機械や建設機械の状況は?
工作機械担当 業界団体が公表した10月の受注額の月次速報が23カ月ぶりのマイナスに。
中国向けの低迷が要因のようだ。実際、NC(数値制御)装置最大手のファナックは中間営業利益が984億円(8.4%減)。
中国の自動車メーカーが関税引き上げを懸念し、設備投資を抑制。現地に強い同社に逆風となった。
建設機械担当 近年、中国比率は大幅に下がっている。
足元では資源価格上昇を追い風に、大型の鉱山機械や北米向け販売が好調で
コマツは中間営業利益が80%増、
日立建機は同55%増。
通期で見れば、両社とも2年連続で過去最高の営業利益となる可能性がある。
──大型好況に突入したという半導体関連は?
半導体担当 検査装置大手のアドバンテストは
自動車やスマートフォン向けのロジック半導体が急激に伸び、
中間営業利益は337億円(355%増)に達した。
通期でも倍増しそうだ。
製造装置大手の東京エレクトロンも中間営業利益が1754億円(42%増)と好調。
ただ、DRAM投資の後ろ倒しを受け、通期の増益率では9.9%増にとどまると下方修正した。
韓国サムスン電子の投資の手控えがあったようだ。

Infoseek
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posted by datasea at 17:06| Comment(0) | $ 経済アナリスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする